第13話 流水
翌朝 私が風邪を捕まえたのは言うまでもない
「ん ままん たぶん熱…」
「大丈夫? 今日は家で寝てなさいよ」
「あー 地獄、薬あったよね」
「あんた 風呂ん中で寝るからよ、子供じゃないんだから」
「たしか …ここに…」
粉薬を受け取った私は
「うげ …苦いやつじゃんか」
「カプセル カプセルはないの?」
水とコップを差し出し母は辛辣に返す
「あんたね 世の中そんな甘くないのよ…トローチでも呑む?」
「ままん!」ゴホッゴホッ
「ばか 」そう言って私の背中を叩く
ゴホッゴホッエホッ
「はぁー ゴホッ 頂戴」
「まず こっちから 次にトローチね」
あぁ 粉薬は免れないのか…
げぇ 毛虫の針でも飲んでるみたいだ
水 水 いやむしろ ポカリ ポカリ
「…っぷ」
「次はい」
「ぁぁぁぁぁ……」
「熱出たからって甘えすぎよ」
トロォーーー
ありゃ? そんな美味しくない
というか 全然甘くないじゃん
ちいさいときと違うなぁ…
あー 変わりすぎだろ 世界
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