第19話 カクヨムがこの先生きのこるには(2)
さて、前回の予告どおり、ぱっと思いつく2つ目について説明しましょう。
私がぱっと思いつく程度なので、細かい突っ込みは無しで!
それでは、2つ目っ!
『ニコニコ動画とアカウントを共有する』
ご存知の通り、株式会社カドカワは、ニコニコ動画を運営するドワンゴと大手出版社の角川文庫が合併して生まれた大きな会社です。
新進気鋭の動画サイトと、老舗出版会社がタッグを組んだことから、一体どんなサービスが展開されるのだろうか!? と期待されたものでしたが……うぅむ、今のところあまり目だったシナジー(相乗)効果が見られませんね。
現在、カクヨムとニコニコ動画は部分的にリンクしていますが、その連携内容はシンプルだと思います。私自身、ニコニコ動画を使っていてそれなりに注意深く見てはいるものの、『カクヨムのリンクがメニューの中にある』とか、『カクヨムの専門チャンネルがある』とか、『たまにカクヨムの宣伝広告が目に付く』程度の印象しかありません。
また、仮にニコニコ動画のユーザーが、リンクや宣伝広告を踏んで、カクヨムの小説を読んだとしても、新規にカクヨムに登録しなくてはブックマークやレビューを書くことができません(私の認識が古いかもしれないので、間違ってたらご教授下さい)。
これでは読者が定着しません。
折角来てくれたのに、顧客を逃してしまいます。
ログインしてニコニコ動画を見ていたのに、『更にアカウントを取得してログインしなければいけない』というのは面倒なんです。
小説は動画みたいにポチッと再生ボタンを押せば流れるものではなく、そこそこ頭を使って情景を思い描きながら読まなくてはいけません。ただでさえ少々ハードルが高いのに、更にアカウント登録というハードルを作るのは好ましくありません。
そこで、
『ニコニコ動画とアカウントを共有する』
というのが必要になると思うのです。
はっきり言えば、ニコニコで既にログインしているのだから、カクヨムの利用契約に同意したら、『ワンボタンでカクヨムに新規アカウントを構築する』くらいの工夫をしてもいいんじゃないですか?
だって同じ会社でしょ?
合併しているんでしょ?
同じ企業が提供するサービスなのに、何度も何度も同じ情報を登録させるのは苦行であり、サービスとして不適格です。ニコニコに登録されている個人情報を、了承を得てからそのままカクヨムに適用してもいいんじゃないんですか。
そうして、偶然訪れたニコニコ動画のユーザーが、一度でもカクヨムに感想や応援のコメントを書き込めば、カクヨムのリピーターになるかもしれません。ニコニコ動画にログインしたついでに、また来てくれるかもしれません。
もし、自分がコメントした作品のPVが伸びていれば嬉しいし、伸びていないと応援したくなるかもしれません(応援用のオプションが必要かも?)。
もし、応援していた作品が書籍化なんてされた日には、お金を出して本を買いたくもなるでしょう(ニコニコ市場を活用したり、ポイントで購入が出来ると尚良いかも?)。
こういう連鎖をカクヨム運営(開発)さんは望んでいるのではないでしょうか?
こういうことがしたくて、カクヨムは後追いで出来たのではなないでしょうか?
アカウントの共有は、カクヨムに必要な登録情報を、ニコニコのアカウントから参照するだけなので、それほど技術的に難しくないと思います。どちらかというと、他の部署と調整する、スタッフ側のビジネス能力にかかっていると思います。
折角ニコニコ動画が抱える莫大な数のユーザーがカクヨムに来てくれるかもしれないのに、それをむざむざ帰してはいけません。可能な限り新しい読者になって貰わないと!
少々ビジネス用語が入ってしまいますが、この辺のKPI(重要目標達成指標)がどうなっているのか? それ以前に、そもそもユーザーの動向をモニタリングしているのか? などが大変気になっています。
集計データがないと進む方向が分からないままで、運営さんも精神的に苦しくなってしまいます。会議も、プレゼンも、上申も捗りません。
ニコニコ動画のアカウントには、ニコニコアンケートなどに対応できるよう、年齢や所在地まで登録されているので、これを元にカクヨムさんは、かなり細かいデータの収集ができるはずです。
さて。カクヨム運営(開発)さん。
その辺、ちゃんとやってますか?
レビュー1つ、★1つで、作者のモチベーションが跳ね上がることがあります。
どうかもっと手軽に感想や評価が打てるよう、ご配慮ください。
ニコニコとの連動については、他にも様々な可能性があると思うので、また次回述べてみたいと思います。来週中には書けるかなぁ。
それでは機会あればまた後日。 ノシ
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