第15話 久しぶりにカクヨムを眺めてみて(後編)

 さて前回の続きを。


 最後に、5の『親近感のある情報が少なく、知らないものを押し付けられている気がする』について。


 今や様々なサイトがインターネット上にありますが、多くのサイトが開いてすぐに、親しみのあるキャラクターの絵や、親しみのある文言が目に飛び込んでくるように工夫しております。


 これは親しみのあるキャラクターや文言が目に飛び込んでくることによって、サイト閲覧者の警戒心が緩くなり、手軽に共感性が得られるからです。2ch系のまとめサイトならAA系キャラクター、ゲームサイトならゲームキャラクター、アニメサイトならアニメキャラクターといったものがよく利用されます。


 では、カクヨムさんがターゲットにしているのはどういう人達でしょうか?

 端的に言えば、それは『小説を読んだり書いたりする人達』でしょう。

 更に言えば、『ライトノベル作品や、そのメディアミックス作品に親しみのある人達』であるように思えます(協賛しているレーベルの面々からして)。


 個人サイトならば版権ものキャラクターの利用については慎重でなくてはなりませんが、カクヨムさんに関しては有名作品の二次創作許可を既に得ているなど、強力な武器になる要素が沢山あります。これを活用しない理由がありません。


 最近の流行なら、この素晴らしい世界に祝福を! または、オーバーロード。

 少し古くなると、涼宮ハルヒの憂鬱 または、ゼロの使い魔。


 いきなり誰が書いたのかも分からないオリジナル作品を押し付けるよりも、まずはこの辺の画像や、二次創作へのリンクをもう少し目に付く所に設置してもいいのではないでしょうか? ちょっと厳しい言い方をすると、カクヨムさんがやっている事は、異世界に誰も持っていない凄い武器を持ち込んだけど、その武器を出来るだけ使わない縛りプレイをしているように思える時があるのです。


 まずは共感を得る事。これが大事。

 初めに共感が得られなければ、その後何を伝えようとしても伝わらないものです。

 これはサイトデザインにも言えます。


 普通ならこういう操作をしたい時には、この辺にリンクがあるはずなんだけど……ないじゃないか(怒) という経験をカクヨム内でした方は結構おられるのではないでしょうか。


 知らず知らずのうちに多くの人が慣れ親しんでいる操作手順や、配置というものがあるのです。これがあまりに実態から乖離していると、ユーザーからの共感が得られません。普段置いている場所に携帯が無かったり、財布が無かったり、靴が無かったりしたらストレスを感じますよね。時間が限られている時なら尚の事です。


 こういうストレスを解消していきましょうという話です。




 さて、3話に分けて散々好き勝手に意見を言わせて頂きましたが、私が述べたことは結構基本的な話だと思います。


 例えば小説サイト最大手である小説家になろうさんのトップページは、私が言っている事をほぼクリアしています。サイトの説明やナビゲーションリンクがすぐに発見できる場所に設置してありますし、横書き文字が混雑しないように、縦線で3分割する事によって上から下まで一定の秩序が保たれています。


 広告がサイトの雰囲気に合っていなかったり動いたりするので、必ずしもクールとは言えませんが、機能性においては十分ではないでしょうか。


 斬新なデザインはとても大切ですが、皆が使い慣れている配置というのは斬新さ以上に大切だと思います。


 カクヨムを訪れた方が、私のようにポカーンとならない事を祈っております。



 それでは機会あればまた後日。 ノシ

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