エルサは両親の死を予知していたか

エルサは、実は両親の死を、その生来の異能でもって実は予知していたのではないのか。私は「アナと雪の女王」という映画を見ながらそんな風にも感じました。


エルサの中には両親に対する愛憎半ばする思いがあったんじゃないかと思います。特に、"conceil it, don't feel it"と説く父の抑圧には、理屈の上では当然だと理解しつつも、耐えがたい閉塞感を抱いていたのではないでしょうか。だから、超能力で予見した両親の海難事故を敢えてハッキリとは告げなかった。心の深いところに「conceilしろと言うならしてみようじゃないか」という復讐心があったのかもしれません。両親の死後のエルサの落ち込みようには、実は、「あの時に感じた予感をもっとハッキリ告げて、両親の渡航を思いとどまらせていれば」という後悔の念も含まれていたのかも。


でも。


そこから三年も要しはしたものの、結局、両親が死んだことが、最終的にエルサがありのままになれたことの、一つの大きな要因になっています。「アナと雪の女王」は、成長の過程で必然的に起こる親殺しを描いた物語でもあるのかもしれません。

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