神々の秩序 ~子供達は神となるか人となるか~
@ritu
プロローグ
いつも、くだらない事ばかり気になってしまう。好奇心という名のその感情は、決まって俺の行動の最優先事項だった。特に理由があるわけではなく、気が付くとそう言う事になってしまっている。
だから飛び降りた少女と目があった時、騒然とする教室内でひとり疑問に思っていた。何で彼女は飛び降りたのだろう? どうして泣いていたのだろう? どうして寄りによって学校だったのだろう? どうして私服で彼女はいたのだろう? どうして、どうして、どうしてどうして……。
当然驚いたはずなのに、その驚きすら好奇心の前には掻き消されてしまう。
俺の家に変な手紙が届いたのは、それから一週間後の事だった。宛先には俺の名前。中には鍵が一つとメッセージカードが一枚。
『屋上の鍵です』
簡潔な文章に、俺は首を傾げた。誰が用意したのだろう? どうして俺宛なのだろう? どうして俺を知っているのだろう? 様々な疑問が頭を過ぎたが、それ以上に屋上という言葉に、答えを求めて止まない好奇心が早く行こうと叫んできた。
気が付くと無くなっていたカードの事も一瞬で忘れて、俺は学校に走り出していた。
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