第6話

 謝罪の気持ちとして今日はバイトを休みリンと2人で出かけることにした。


 流石に耳とシッポをそのままに出かけることは出来ないので耳は帽子でシッポはくるりと巻いて服の中に隠した。


 今日リンが着ているのはコスプレ用のどこの学校のものでも無いなんちゃって(?)学生服だ。


 ネット通販ラマゾンでリンに似合う服を探している時に横で座って見ていたスイが欲しいとねだってきたので即決で買った。少々高かったが今の姿を見て買ってよかったと公開はしていないっ!


 白の半袖シャツに赤いチェック柄のスカートなのだが帽子が学生服だからかなかなか似合うものが見つからなかった。


 少しおかしいがリンには髪と同色の薄紫色の(何故か押入れにあった)キャスケットを被らせることにした。


 リンと街の大型商業施設へと向かう。


 リンは初めて来た大きなお店に興奮しているのか俺の手をぎゅと握ってくる。


 昨日あんな事があったのと気はずかしいでもう片方の空いている手で頬をポリポリと掻く。


 中に入ると平日のため休日の半分ほどの賑わいだった。


 人がいっぱいいるのにも驚いていたがたくさんの商品が置かれているのにも驚いて、手を離すとどこかに行ってしまいそうな雰囲気があったが、手はリンの方からぎゅと握られているため離すに離せない。


 リンと手を繋いだまま夕飯の食材やお菓子コーナーを見て回り一通り欲しいものをカゴに入れてレジに行こうとしたらリンが立ち止まり動こうとしなくなった。


「リン?」

「・・・・・」

「どうしたんだ?」


 リンがじっと見つめる先にはキャットフードコーナーがあり新商品の【金のさじ】があった。


「おいしそう・・・・・」


 今にもヨダレがドバドバ出てきそうな雰囲気のリンを見て若干苦笑しつつも2缶取りカゴに入れる。


 どこかでキャットフードは人間も食べれるって聞いたことあるし、元は猫だから大丈夫かな?


 リンは嬉しそうな表情でキャットフードがカゴに収まるのを見ていた。


 レジに行き会計を済ませた食材を店内にある冷蔵保管ボックスに入れて鍵をかけ2階へむかう。


 2階はアミューズメントパークや本屋に雑貨屋、服屋、文房具屋など様々あるので、そのうちの文房具屋と本屋に向かった。


 リンは元が猫なので文字の読書ができない。言葉がなぜ喋れるのか本人もわからないらしい。


 なので勉強道具と本屋で絵本を幾つか買い勉強させようと思ったのだ。


 一通り勉強道具と絵本数冊を買い終わり、他にも服屋や雑貨屋などを周り欲しいものはないか聞いたり、似合ってるものがないか探し、いい物が見つかれば値段を確認して買えるものを、次の給料日にでもプレゼントしてあげようと心に決めた。


 店を見て回り終え冷蔵ボックスから食材を取り出して帰宅する。


 家に帰るとリンに【金のさじ】を強請られたので仕方なく開けて食べさせてやった。


 食べている間終始シッポが千切れんばかりに前後左右に振られまくっていたので上機嫌なのはわかりやすいくらいに分かった。


 夕食も魚料理にしてやると大いに喜んでいたので自己満足ではあるが償いはできたと思う。


杭と言うか、途中からそんな事忘れてリンと一緒に楽しんでいた。

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猫を拾ったら猫耳美少女になった!? 憂姫 @TK3652

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