開かずの踏切の惨劇

それは開かずの踏み切りの前でした


好きなバンドの話のついでに言うことじゃないよね

…ついでなんだね オトモダチだし

キミがただしーよ


アタシは女優と心でつぶやき

鉄壁平気な「ふーん」を言った


暮れなずむ空は茜色

ともりはじめた街灯の

青い光に影だけ重なる

遮断機はあがる


「きっと

 かなわないこともあるんだろうね

 どんなに強くねがっても」


聞こえるはずない小声で言った


それは開かずの踏み切りの前でした


暗記するほど読み返したよ 早退の日のメール

オマエノゲンキハオレノゲンキダ

それじゃパクリだよ


アタシは大根 涙腺、正直

ついでのフリにはかないもしない


流れてく窓が明るいね

通り過ぎてく快速の

窓の向こうの一人一人に

悲しさがあるの?


「ずっと

 まえからそんなのしってたけれど

 それでもそばにいたかった」


トモダチ失格、ゲンキ泥棒


それは開かずの踏み切りの前でした


ゴメンネゲンキハキットカエスネ


↓曲

http://kyoku.meta-scheme.jp/works/AkazuNoFumikiriNoSangeki.mp3


↓動画

http://youtu.be/qaBdeCJEIGQ

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