【02】商店にて
少女「ってことで何が足りないのかな……」
少年「薬草のこともあってか少女ちゃん、街の人の間では"頑張ってるね!"ってよく噂になってるみたいだけどね」
少女「うへへ、照れますなぁ……でもツルギさんが抜けないってことはまだまだなんだよね……」
眼鏡「……守りたいものとかじゃない?」
少年(適当に言ってそうだなぁ)
少女「なるほどぉーーー!それ!それだよ眼鏡ちゃん!わたしには守りたいものがなかった!!!!なるほどぉーーー!」
少年(感銘受けまくってるなぁ)
少女「でも何を守ればいいんだろ?」
眼鏡「……世界とか?」
少年「スケール大きすぎない?」
眼鏡「……ピッチャーマウンド?」
少年「野球は当分やらないよ……多分……」
少女「私が守りたいもの……守っているもの……守れるもの……かぁ……」
少年「迷宮に迷い混んだなぁ」
商人「とりあえず形から入ってみればいいんじゃないか?」
少女「かたち……?」
商人「なんかこう、勇者っぽいものをゲットしてみるんだ。剣とかな。そういえば少女、まだ木刀だろ?」
少女「お気に入りです!」ドヤァ
商人「……ここらだっていつ魔物が出るかわからないしな、普通の剣も一本持っておいて損はないぞ?」
少女「相棒なのに……あとお金が……」
商人「……そこで、だ」
◆
少女「いらっしゃいませー!薬草や野菜、他所の街の魔導書などいろいろ売ってますよー!」フリフリ
少年(絶対バイト欲しがっただけだこれー!)
商人「へいらっしゃーい!安いよー!薬草が5Gだよー!ほら少年!品出しよろしく!」
少年「はぁーい……」
……
薬屋「少女じゃないか!……かわいい服着てるな!この前はありがとうよ!なんか買っていこうか……どれどれ……」
……
八百屋「お、少女ちゃん頑張ってるねぇ!なんだいその服?かわいいぞ!……あっ。少女ちゃんがかわいいのはいつものことだったな!がっはっは、さぁてどれどれ……」
……
「あ、あの子よ!ほら、薬がなかったときの!」
「きゃーかわいー!何あの服装!きゃー!」
「えっ?崖を登ったっていう?」
…………
少女(わ、わたしいろんな人に知られてるんだ……)
商人(売り上げが三割増……看板娘になってもらおうか……)
◆
少年「この商店、魔導書なんかも売ってるんですね」
商人「魔導書は目利きが利く奴が同行者にいるんでね」
眼鏡「…………」メガネクイックイッドヤァ
少年「……なるほど。ところで少女ちゃんのあの服装はなんですか……?」
商人「メイド服だ……!メイドという城に従事する者の服装なんだが……素敵だろう……?」
少年「なるほど……」
◆
商人「ほら、二人とも。今日のギャラだ!ありがとう!」
少女「ありがとうございます!」
少年「ありがとうございます」
商人「少女のおかげで今日は売り上げがすごかったからなぁ。そのギャラは弾んでおいたぞ。剣、買うんだろ?」
少女「うーん。……やっぱり私の次の相棒は、ツルギさんかなぁ……って……」
商人「あっはっは。そっか。まぁそのギャラは大切に使ってくれ」
「「はい!」」
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