レインボーラーメン

東利音(たまにエタらない ☆彡

第1話


 7杯食べたら無料。そんな張り紙に興味もなかったが、達也はそのラーメン屋の門をくぐった。


「おやじ、表の張り紙、挑戦させてもらおう!」


「ほう、わたしの非奥義、レインボーラーメンに挑むと言うのか?」


 ラーメン屋店主のおやじは、不適な笑みを浮かべた。


「ああ、どんなラーメンでも出された限りは食い尽くす。それが俺の流儀だ!」


 達也のラーメン辞書に『お残し』という言葉はない。

 あるとすれば、遺物混入の時だけだ。

 かつて、達也が食するラーメンに聖遺物である『グングン煮ーるの槍』が混入していた時はさすがに御残しした。

 決して食べられなかったワケではなく、食べたらいろいろ面倒だったのでこれは具材ではなく『フォーク』と思い込んで、箸で槍を救って、フォークでらあめんを食したのだった。


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