仲間達
第五話/パートナー
こんにちは。
今日は僕のパートナーを紹介したいと思う。
精霊の星出身の
彼女は精霊の星で生まれ育ち、六年程前に、この世界に迷い込んで来たそうな。
そして、この世界に迷い込んでから、最初に出会った人間が、たまたま僕だったみたいなのです。
僕と彼女はこの家の裏にある、竹林で出会いました。
僕が筍を掘りに行くと竹林の中で彼女が倒れていたのです。
そして僕は彼女を介抱して、行く当てのない彼女と共に、此処での共同生活を始める事になりました。
それに当たり、僕と彼女は正式にパートナーとなったのです。
この世界では何の理由もなしに、誰かと一緒に生活する事は許されていません。
そして僕や彼女のように別の世界から迷い込んで来た方が当面の生活をする施設はあるのです。
かく言う僕も、この世界に来た当初は、その施設で生活をしてもいました。
だから本来はそこへ彼女を連れて行くべきではあったのでしょう。
しかし彼女の美しさに魅了されてしまった僕は、どうしても彼女を手放したくなくなってしまい、偶然を利用して無理矢理、彼女の保護を買って出たのです。
勿論、僕から見て彼女は異星人であるので、パートナーになるとなると不安も少なくはなかったのですが、それを差し引いても尚、彼女に傍に居てもらいたかった。
そして彼女の傍に居たかったのです。
彼女の方も最初は助けてくれた僕の保護を断る事が出来なかっただけ、なのかもしれませんし、不安や戸惑いも大きくはあったでしょう。
それでも、共同生活をしていく中でお互いが少しづつ、信頼を築き、愛を育み、今ではお互いが幸福を感じる事も出来る様になっていると思います。
そして彼女にはこれまでに沢山、助けられてもきました。
最初に助けたのは僕の方なのですが、それ以降は僕の方が彼女に助けられっぱなしと言っても過言ではありません。
と言うのも、彼女は精霊の星出身という事もあり、自分が守護を受けた精霊の力を借りて、魔法を使う事が出来ます。
そして彼女は風の精霊の守護を受けているので、風の魔法の一つであるテレパシーを使って言葉が通じない相手との意思疎通が出来た。
だから様々な世界から様々な存在が迷い込んで来る、この世界で彼女は非常に貴重な存在でもあります。
そして彼女の存在は僕だけでなく、この世界にいる、多くの方々の助けにもなっている。
また以前にこの世界で僕は結構な有名人だと申しましたが、彼女はそれ以上に有名でもあります。
そして彼女がいなければ、僕が有名になる事も出来なかったでしょうし、そうなると、この様に地球の皆さんにこちらの世界の事をお伝えする事も出来なかったのかもしれません。
そう考えると、僕は彼女にいくら感謝をしてもしきれない様に思ったりもするのです。
そして、そんな彼女との出会いに最大級の感謝を。
それでは、今日はこの辺で。
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