友達のいない女子高生が雪うさぎを作る、ちょっと不思議なお話です。雪が象徴する冬の寒さのおかげで、心に灯る光の暖かさが強調されます。ほっこりしました。
よどみなく読み進められる文章で、「あったかさ」がストレートに伝わってきます。二つの出会いの物語。最後にちょっぴり寂しい別れがあるのだけれど、悲しい終わり方ではなく、前向きな未来を予見するラストシーンに救われました。少しだけファンタジー。でも根底に流れているテーマは、紛れもない現代の高校生の心の成長。きっと多くの人が、共感出来る部分があると思います。
心温まる物語をありがとうございました。雪兎と友達になるという童話風な設定でしたが、読みやすい文章だったので一気に読めました。ラストの展開でようやくタイトルの「花兎」に繋がり、なるほどと思いました。可愛らしい女の子の話が読めて嬉しかったです^o^