外伝:その頃の咲夜達
2章外伝ー①:その頃の咲夜
咲夜の従兄妹であり【勇者】と言う特別な称号を得た金髪イケメン(ウザいやつ)の
その正儀パーティである侍を中世風にアレンジした服を着ている二振りの剣を腰に差している剣士、
いかにもヒーラーに合う白とピンクの衣装を纏うこの世界では数はそれほどいないと言われている【白】の属性を持つ治癒士の女子
正儀、嵐、彩夢の3人パーティ。
そしてこの世界に不慣れであり旅にも慣れていない自分達に同行してくれる王国最強の騎士であるヴァレンシュ騎士長。
最強の名は伊達ではなく、彼には咲夜はもちろん、
ただ全く勝てないわけではない。
何度も手合を重ね数回に一度の頻度で掠らせる事も出来るようにはなっている。
そして目的である彼を追いかける際に、彼が泊まっていた宿に滞在していた冒険者の少女。
彼女の名前はセシリー。
翡翠色の長髪に純粋で綺麗な瞳。自分達と同い年くらいらしいが、どこか気品さと言うか何か違う何かを持っているように感じがした。
咲夜はセシリーに聞いて見た所、彼女は王国とは別の大陸の国の貴族の出だったらしい。ただ彼女は冒険者に憧れがあり、実家にいては叶わないと単身出家してこの国で冒険者となったらしい。
冒険者としてはまだまだ成り立ての新米らしい。けど、彼女の実力は何となくだが自分たち召喚者に引けを取らないのではと感じていた。
白銀の槍を持つ槍使い。凄く興味が湧く。
彼女はエルドラと言う名の街に用事があり、その街までの道中を共にすることになった。彼女は彼についても少しだが知っているらしいので、その時とか色んな話を聞いて見たかったので良かった。
そして自分こと
+
王国の人達の目的は彼を連れ戻り、聖剣選定を受けて貰うことだ。
彼とは――咲夜達同様に王国の姫であるステラの行った【勇者召喚】によって地球の日本から、この世界パルティスに召喚されたクラスメイトの少年だ。
名前は、今は【オウマ】と知っているのだが、日本では何故か誰も彼の名前を覚えられないという奇異な特徴を持っていた。誰からも記憶されない為、他の者からは【ななし】【クウハク】と呼ばれていた。
勇者召喚された者達には、このパルティスに召喚する秘儀をステラ姫に伝えた、神と呼ばれ崇められている存在。名を【アテネ】と言う女神。
その女神アテネから召喚者には”女神の加護”と言う特別な固有能力をそれぞれに与えられていた。
しかし彼、オウマだけは違った。
彼は与えられる筈の”女神の加護”を有していなかった。
そして彼は王都の街で暮らすことを望み姫と騎士長が許可し王城から城下に出て行った。
姫と騎士長も彼が王都で暮らしていると思っていた。
しかし彼はその出て行った次の日には王都を出て行ったと、聖剣選定の日に知った。
それは既に数日もの日が過ぎていた。
至急彼を探すことになった。
それは切っ掛けとなった聖剣選定の儀にあった。
この世界には【聖剣】と呼ばれる魔人族の王である【魔王】に唯一対抗出来滅ぼす事が出来るという伝説を持つ特殊な剣なのだ。
しかしこの聖剣には持ち主を選別する特殊な機能があった。
今まではこの聖剣の持ち主は王国の祖であり魔王を嘗て討った青年ただ一人。その青年も魔王を討ったのち青年の手から離れた。以来誰一人と抜いた者はいない。
しかし今回は違うはずだった。
それはステラ姫の勇者召喚によって聖剣の持ち主も呼ばれているはずだったのだ。
だが実際に儀を行った結果、29名中28名が失敗に終わった。
勇者である正儀も違った。
王国の人達は慌てた。
そんなはずはないと。
そんななか、正儀が発言した。
『まだ挑戦していない人がいる』
その言葉に姫達も思い出したのだ。
彼の存在を。
最後の可能性を持つ彼を。
そして所在の確認したが後の祭りだった。
なんせ既に出て行った後だったのだ。
そして探し連れ戻す役割を咲夜達は受けたのだ。
正確には咲夜は一人で追い駆け一緒に共にする気だったのだが――
手掛かりを求めて彼が過ごした宿に向かい、そして彼女、セシリーと出会った。
そのときに咲夜は初めて彼の名前を知った。
正直面白くないと思った。
なぜ他者から彼の名を聞かないといけないのだろうか?と――
何だか嫉妬してしまう――フフッ…
この時既に別大陸に着いた少年に悪寒として震えさせていたりする――
そして今――
咲夜達はエルドラの街を目指し、王都とエルドラの街の境に存在する森に入っていた。
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