無人島に何か一つ持っていけるとしたら君は何を持っていく?

@mikan69

第1話

”無人島に何か一つ持っていけるとしたら何を持っていく?”

この質問に君ならなんて答える?

 ”食料”

つまらない答え。食べ終わったら何も持っていかないのと一緒。そしてつまらない。

 ”エロ本”

か、勘違いしないでよねっ、燃やして使うだけなんだからね。

 ”ティッシュ”

か、勘違いしないでよねっ、鼻をかむだけなんだからね。

 ”ケータイ”

きっと圏外。

 ”パソコン”

きっと電池切れ。

 ”全部”

黙れ。

 ”友達”

僕は持っていけないのではなく、持っていかない。え?聞いてない?

 ”勇気”

ねぇねぇ、それどうやって持っていくの?僕も持っていける?

 ”マンガ”

ガのところ○にするとなぜか興奮する。ティッシュおいておきますね。

 ”ナイフ”

男はみんな心に隠し持っているもんさ。股間にマグナムも…え?お前のは小銃?ど、ど童貞ちゃうわ。


あげようと思えばまだいくらでも挙げられるが、ここまでにしよう。

そもそもこれは一人で楽しむものではなく他人との会話で楽しむものだ。

ここまでの流れでわかるとおり求められる答えは、決して真面目なモノではない。

そうこの質問はその人間のユーモアを試すものなんだ。

パソコンの画面を見つめる。

 ”無人島に何か一つ持っていけるとした何を持っていきますか?”

普段の冷静且つクールな僕であれば、少しも考えることなくページを閉じていただろう。

しかし今日に限っては、考えてみたい気分だった。

そして考えに考え抜いた結果、ある一つの答えにたどり着く。

その答えを質問の下に迷いなく書き込む。

「よしっ、エンター」

すると画面に文字が浮かぶ。

”回答ありがとうございました”

「どういたしまして」

画面に向かってつぶやく。

なんだか一仕事終えたようで気分が良い。

気づけば時計はもう夜中の一時を指している。こんな質問に一時間も考えてしまった。

「ふわぁ~、もう寝るか…」

自室ベッドに寝転がり目を閉じる。

そして数分も経たないうちに、意識はなくなった。


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