君想ふ

粉雪 踏みしめて

牡丹雪 抱きしめて

みぞれ雪 そぼ濡れて


 乱れ髪 掻き上げて

 かじかむ指 握りしめ

 すり抜ける風に 肩竦め


  雪の最中に 君想ふ

  雪の小道で───君想ふ



俄雨 驚いて

涙雨 心乱して

小糠雨 素肌濡らして


 滲む涙 拭わずに

 零れる滴 手のうちにおさめ

 吹き抜ける風に 肩揺らし


   雨の最中に 君想ふ

   雨の小庭で───君想ふ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る