人体実験5日目。被験者の逃亡

『緊急警報。緊急警報。施設内のセキリュティロスト。警告シマス。施設内ノ――』




研究員(cv平川大輔)「こっちですシノンさん!早く走って!今ならまだ逃げ切れる!」


ぼく「♪デーーイアーーフターーデイwwwwwシングスアーーローーリングオンwwwwwwwwwwwww」


研究員「くっ……!もう読むか感想を書くかDay After Dayを歌うしかできない廃人になっている……!こうなったら私が彼を背負ってでも……!」



「ゥァァァ……!」「感想書いてェ……」「5万文字の短編ですゥ……」「応援してます頑張ってくださいぃぃ……」



研究員「レビューを求める亡者達がもうココまで……!シノンさん!!」


ぼく「感想書きましゅうううう(^q^)まずは9万文字の短編から……」


研究員「行かないで!それと9万文字作品は短編じゃないです!!」


ぼく「うあああ……?(困惑)」


研究員「今はサイトが開設したばかりで、皆過熱しているだけです!そのうち投稿数もきっと落ち着く。ほとぼりが冷めるまで、貴方はどこかに身を隠すんだ。そして全てが落ち着いたら、また好きなものだけ読んで好きなものを書くと良い……!私も、その楽しさは知っているつもりだから……!」


女研究員「シノンざァァァん!ワタシの『モテナイ私が恋愛ゲームの主人公に転生!?~でもどうして男子校の転校生♂として!?~』を読んでくださぃぃぃぃぃ……!!」


研究員「なんてことを……!中学生の時に『テニスの王子様の漫画あるじゃーん』と思って手に取ったら姉の買った18禁BL同人誌だった、というトラウマを持つシノンさんに……!」


ぼく「男子に転生した主人公を取り巻くイケメン達が魅力的でしゅううう~。男のボクもうっかり惚れてしまいそうです~(^q^)」


研究員「数々の修羅場をくぐって、BLにも耐性が付いている……!?」


研究主任「おっ、俺の『おっぱい揉むたびレベルアップする異世界で』にも感想を!!!」


研究員「イイ年してなんてモン書いてんだアンタ!!!」


ぼく「柔らかさを感じるおっぱい描写は秀逸ですが、キャラが多すぎて掘り下げが足りていません。もっと読者の心を強く掴むヒロイン設定を考えた方が良いです」


研究員「ライトなノリの作品にほど詳しくレビューする、シノンさんの傾向が露骨に現れてる!!」


ぼく「未読……。感想が欲しいのに、言い出せていない作品の臭いがする……」


研究員「な、なにを……!?ま、待ってください!それは私の『暗黒騎士ウルガンド・デスペリアのマルガルド公国戦記』……!?読まなくて良いですそんなの!ただの趣味なので!中学の時から書き続けて、無駄に50万文字もあるんです!現在進行形の黒歴史なので!」


ぼく「無駄ではない」


研究員「!?」


ぼく「黒歴史も貴方が歩んできた歴史だ。趣味だから、趣味だからこそ熱中し、褒められた時嬉しい。共に分かち合い、喜び合う。そこに辿り着くまでに歩いてきた歴史は、断じて恥ずかしい黒歴史などではない。私は感想を書く。貴方の歩んできた道を無駄にしないため。そして何より、私の歩んできた過去も、決して無駄にしないために……!」


研究員「し、シノンさん……!」




ぼく「ただ冒頭から造語のオンパレード、長々とした設定の羅列、何より『てにをは』ができていないのは致命的です。まずは基本的な文章の書き方から復習してきてください」


研究員「ごばああああああああああああああああ(吐血)」





この後研究施設は爆発して全員死にました。

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