第3話 自衛隊について 3

 僕は当時一人暮らしをしていて、2月の中旬に採用されて、3月末に入隊との事だったので、それまでにアパートを引き払わねばならなかった。


 (まさか受かるとは…全然準備してないゾ…)


 この時点で、僕が自衛隊をナメている事がよくわかると思う。


 実際、入隊してしまえばどうとでもなるとナメていた。


 どうとでもならないんだよなぁ…


 「どうとでもなる」という考えは、入隊後の不安から逃げるための現実逃避であった。

 不安から逃げるために、入隊後について考えることを放棄した。

 つまり、訓練についていく為に、入隊前にジョギングして体力をつけるとか

筋トレをするとかは一切しなかった。


 面接では「毎日、30分程度のジョギングをしています!!!」と言った記憶があるが、それも、「入隊してしまえばこっちのもんだ」という考えがあったからつけた嘘だと思う。


 しかし、班長(班を指揮する人、全員階級は3曹、)や班付(班長を補佐する人、全員階級は士長)たちに対してナメた態度を取ったり、真剣にやらずにいるとマジで泣かされるハメになることを、この時の僕はまだ知らない…

 

 


 


 

 


 

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