第4話重大なテル

みちるにはジョーが「ある何か」を言うか迷っているように見えた。


窓の外、ネオンに照らし出された噴水は小気味よくステップを踏んでいる。




どれくらいの時間が経っただろうか


ジョーは重そうに口を開いた。


「みちる、お前は良いやつだ。最初に会った時、


バンクロール管理(資産管理)に失敗した俺に帰りのタクシー代を貸してくれたな。


ベガスは戦場でこの砂漠のように人はドライだ。でもお前は違った・・・


借りがある、いわばコロシアムに放り込まれた敵同士だがこの際教えよう」


意を決したようにハッキリと言った。


「お前には重大な「テル」がある」


※テル=ポーカーのプレイ中に出てしまう癖、弱点。

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