神々に忘れ去られた形

第6話

「お前がこの宇宙をつくったという神か。あまたの宇宙を食らいつくす食性宇宙をつくった神か。おれはあなたを殺すのが夢だった。だけど、そんなことはもうどうでもいい。なぜ、おれからメキを奪った。それもあんたの差し金だろ。あなたがおれからメキを奪ったなら許さない」

　神が答えた。

「出会い別れる快苦のくり返しの何が不満か」

　ジャラテクはいう。

「おれはあなたに感謝している。おれにメキを抱かせてくれた。だから、あえて、あなたに与えられたおれの本能の選んだ夢で、襲いかかる。おれは神殺しだ」

「はははは、我はもとは神殺しにより宇宙をつくりし神なり。かかってこい。我が真の神殺しだ。これが神殺しのつくった宇宙だ」

　ジャラテクは泣いていた。こんなやつが神か。これが神殺しか。

　いってみるか、本気で。全力で神殺しだ。

　ジャラテクはリトルリップを存在しない領域に放つ。存在せず、非在しない場所に神の急所があるはず。

　命中したかどうかもわからなかった。

「神より、この宇宙のすべてへ。この宇宙は恨みでできた宇宙なり。これから、この宇宙は荒れ狂う暴食宇宙となるだろう」

　ジャラテクは今の力では神を殺せないことを悟った。ジャラテクは『財宝わきいずる泉』道具を使って、メキ、カノウ、アーシスを生き返らせ、宇宙ワープさせた。

　神はいった。

「奪え。すべての宇宙から富を奪え」

　ぼくらを生んだ神はこんな神だった。