第32話 ギルド登録

 簡潔に国王のベガに報告して部屋に戻り今後の行動を考える。


「取りあえずは残花の祠に行く準備か」


 数あるギルドで残花の祠に行くのに支障の無いギルドで登録して、装備や道具は本当はいらないが怪しまれないように物を準備しなければいけないが、ギルドしろ準備しろ情報が無いからな、明日の朝にでも取りあえず魔法ギルドに行けばチーチェ達に会いに行くか。


***


 翌朝に城下町に向かう、城下町は復興作業の人達が行き交っていた、昨日の式は少々簡略化したが無事に終わったら、国賓の者達は急いで各国に帰っていったらしい、理由をキティに尋ねたら光の巨人が現れた事を伝え勇者の情報を集めるためだそうだ。


「残花が終わらないとな」


 都の人々も光の巨人の話題で持ち切り様だなと耳を傾けながら歩くと目的の魔法ギルドに到着する。


「さてとチーチェ達はいるかな?」


 扉に六芒星を下地に杖とパピルスがクロスしたシンボルが彫られていた扉を開けるとイメージしていた暗い感じはなく、受付がありその横にボードに紙が貼ってあり幾人かが群がっていた中に探していたアルとチーチェがいたので近付いて声を掛ける。


「アル、チーチェ」


 呼ばれて振り返る二人は正反対の反応をする。


「あ、トワさんどうしてここに?」


 と明るく反応をする妹の横で、あからさまにトワだった事に不満な顔をするアル。


「なんだトワかよ」


「アルにぃ!!」


 アルはひょいと距離を開けて。


「まあ、立ち話もなんだし座ろうぜ」


 ギルドに備えてあるテーブルに座って飲みものを3つ頼むので、こちらも習ってテーブルに座る。


「それでどうした?」


「ああ、二人に会って話を聞きたかったんだ」


「私に会いたかった‼」


「あーハイハイ、で何が聞きたかったんだ?」


「残花の祠に行くのにどのギルドに登録するのが早いのかと、なにを準備すればいいのかを教えてくれ」


「残花に行くのかよ、まあランク制限で一番早いなら冒険者ギルドか」


「そうだね、アルにぃ」


「そうか、ありがとうじゃ冒険者ギルドにいってくる」


「あ、私も付いていっていいですか?」


「チー!?」


「あ、アルにぃはギルドの依頼やらなきゃだめだよ、さあ行こうトワさん」


 チーチェに腕を引かれ魔法ギルドを後にする、ギルド内からアルの叫びが聞こえてくるが。


「アルにぃは放っといていいですよ、行きましょトワさん」


 とチーチェに案内されて近くの建物の前に来る。


「ここが冒険者ギルドです」


 地図を下地にランタンと鍵が描かれてたシンボルの様だ。


 扉を開けて中の様子を見るが魔法ギルドと構造は変わり無いので受付に行く。


「いらっしゃいませ、どのようなご用件ですか?」


 受付嬢が丁寧に聞いてくる。


「登録をしたいのだが?」


「でしたら、登録料として金貨二枚とこちらの用紙に記載を、文字が書けない場合は代筆も可能ですが」


「頼む」


 トワは文字は書けるが、登録する情報を曖昧にするために代筆でセーフティラインを見る為ににお願いする。


「お名前は?」


「トワ」


 名前から答えて行き出身などはいつも道理に曖昧していく。


「はい、登録完了です、タグが出来るまでお掛けになってお待ちください」


 テーブルに座って飲みものと軽食を頼むとチーチェが正面に座って、何やら嬉しそうだ。


「どうした、嬉しそうだけど?」


「なんかいいな~と思って」


「ああ、そうだな」


 まあ、こんな穏やかな昼もいいかもしれないな。

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