SF fromover Fantasy ~SFの世界からファンタジーの世界へ~
六月
第1話 邂逅
狭い空間に人がシートに座っている、三面のデュアルスクリーンには外の風景と数字や文字の羅列が浮かんでは消えていく、ここは所謂 Cockpit(コックピット) の中だ、椅子に座った人物はパイロットスーツに身を包み気を失っていた。
【emergencyエマージェンシー】
【目標消失…状況確認】
【機体損傷箇所……yellowイエロー…】
【システムチェック……OK】
【Performanceパフォーマンス……12%速やかに異常処置推奨】
【パイロット意識レベル低下中、バイタル異常無し、パイロットの意識が戻るまでanalyzeアナライズモードに移行】
【周辺解析】
【解析中………周辺に該当するマップN/A】
【周辺友軍N/A、バックアップコンテナシグナル確認数6】
【環境解析……大気保有…分類地球型惑星と類似】
【周辺索敵…アラート周辺にUnknownアンノウン多数】
【使用言語……】
【解析…Unknown危険レベル1…パイロットの判断が必要、緊急覚醒までスタンバイ、パイロット覚醒用薬剤噴射】
Cockpitの中に少女の声が響き、ヘルメットの中に薬品が充満すると、気を失っていたパイロットスーツの人物がうめき声をあげる。
「うう、あ、はぁ」
【マスター、おはようございます】
時間を遡り ???
「全軍突撃準備」
平地にズラリと整列した集団が森に向かっている中に金髪ロングが兜から出ている鎧を着ている人物が叫ぶと、周辺にいる人々が次々に突撃準備と叫び、武器を準備していると森から獣の雄叫びが轟く
「来たぞ、全軍突撃」
森から色々な魔物が溢れて来る、スタンピード現象である
「恐れるな、神の御旗は我々の元にある」
兵士達は叫び声を挙げながら魔物達に突撃していく、矢のような陣形で人々は魔物達の群を凪ぎ払って行く、
結果は人々の方が勝利した、陣形とり入れ替りながら次々に魔物達を撃破していく。
「今回のスタンピードはどうにか出来たな」
金髪ロングの騎士が部下達に告げていると、「伝令、オルター様、伝令です」と慌てて兵士が来る
「どうした!?」
配下の一人が訪ねる
「キリングジャイアンゴーレムトが出ました」
「バカなキリングジャイアントゴーレムだと‼」
伝令の内容を聞いて皆が浮き足立つ
キリングジャイアントゴーレムとは 建物の三階程の身長でその体は硬く、周辺にいる生態反応が無くなるまでか、体の中心にあるコアを破壊しない限り活動を停止しない災害の一つに挙げられる程である。
「今回のスタンピードは奴が原因か」
オルターと呼ばれた金髪ロングの騎士が憤怒の声を挙げる
「オルター様」
「分かつている撤退準備、殿は私が勤める」
「オルター様いけません、貴方様の身に何かあればアーイル王国が」
「言い分は聞かん、この事を一刻も早く国に居られる姉上と父上に、早く行け時間が無い、残った者は自分の部隊より人員を集え、一個中隊分の人員が集まったら撤退を開始しろ」
矢継ぎ早し指示を出し150人程残し他は撤退を始めた、オルターが残った兵士達の前に立つ
「ここに残った兵士諸君、アーイル王に代わり最大限の感謝と敬意を、諸君らの活躍は次代まで引き継がれる行為である」
兵士達は鼓舞し高らかに武器掲げる、その様子を見てオルターが続ける。
「今回の作戦は敵を人里離れた場所まで誘導する事である、諸君らの働きに期待する、では行くぞ‼」
「「「おおおー」」」
キリングジャイアントゴーレムに決死隊が殺到して注意を向け王都から遠ざける用に移動を始める
程なく山岳部に辿りついたとき150人いた兵士が20以下迄になっていた
「オルター様、口惜しいですが此処までの様です」
「皆すまない」
「なにも言わないで下さい、我々は自分たちの意思でここに立っているのでから」
隊長格の兵士が代表として告げる
「出来たなら奴を倒せれば良かったので」
ドッゴーンと物凄い音と共に兵士の言葉を遮り突然衝撃が襲う
キリングジャイアントゴーレムの投石が兵士達を襲った、砂ぼこりが晴れると立っている者は無く兵士達は瀕死の状態になった。
兵士達は最後の時が来たこと理解しながらキリングジャイアントゴーレムを見ると、突然反転して王都の方角に歩き出そうとしている、兵士達は息が途絶え途絶えになりながら絶望に落とされた。
「な、何故だ!?」
兵士達は理解出来ない状況と自分たちがした事が徒労に終わる事が冷静さ無くし嗚咽漏らし始めた者やうつ向く事でキリングジャイアントゴーレムが向かった方向が光始めた事に気付けなかった。
『ウオオー』
キリングジャイアントゴーレムが雄叫びを挙げた、それは何時の間にかいた白銀の巨人に向かって叫んだ様だが、白銀の巨人は静に立っているだけだった。
キリングジャイアントゴーレムの異変にオルター達は目を向ける
「あの、巨人はなんだ!?」
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