ゲームスタート act.???

ゲームスタート(9)

 へやからでていくさんかしゃをうつすモニターをながめながら、ぼくはわくわくしていた。

「いよいよはじまったね、マスター」

 ぼくはとなりにいるマスターにそのわくわくをつたえた。ぼくのわくわくは、しじょうかつてないほどたかぶっていたのだ。しゃきーん!

「そうだな」

 ぼくのことばにマスターはきょうみがないようなこわいろでそうこたえた。それがぼくにはすこし、きにくわなかった。ぷんすか! 

「だれがゆうしょーするのかなー。たのしみだねー」

 だから、ぼくはマスターにそのわくわくのたかぶりをさらにつたえたのだった。しゃきーん! しゃきしゃきーん!

「そうだな」

「さっきからそうだな、ばっかりだよ。マスター」

 ふくれっつらでぼくはおこった。ぷんすかぷんぷん!

「そうだな」

「あー、もう」

 マスターはことばかずがすくなすぎる。まあぼくはこわれているからじっさいはそんなことはどうでもいいんだけど。わっはっは!

「冗談だ。それよりも例の件、確証は取れたか?」

わらいながらマスターはぼくにたのんでいたことがどうなったかたずねてきた。

「もうすぐかくしょうはとれるってきいているよー」

 ぶかからはそうきいている。ぶかをしたがえるぼくはなにげにえらいのだ。えっへん!

「よろしく頼むよ」

 マスターはそうつぶやきながらモニターをいっしんにみている。

 ぼくはもういちどかくしょうがとれたかどうかかくにんするため、しずかにそこをあとにした。すたこらさっさっさ!

 あっ、これはにげるときだな。じゃあ、きぃーんってのはどう?

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