私たちはスキあっている。

夜風

第1-1話 スキ×スキ

 私たちはスキあっている。

 でもそもそも「スキ」って何だろう?


 それは「愛」なのかな?「愛」にしてみれば重みを感じないしこの好きはいつでもスキをやめてしまうことができる。ずっと「愛」を抱いていくにはこの「スキ」はいくらなんでも軽すぎるんだ。


 それじゃあ「嫌い」なのかな?否定も嫌いも「スキ」があるからこそ生まれるなんて言葉もあるけれども、それは本当なのかな? スキの反対が嫌いなのだとしたらなんでそんなにも言葉を重ねるのだろう?言葉を重ねれば重ねるほどにそれは堅甲なものになっていくわけではなく穴倉へと掘り進めるだけになっているんだ。


 だとしたら「スキ」そのものが愛でも嫌いでもない他の何者でもない普通なのかな?そしたら「普通」って何なんだということになるけれども日常的にありふれていて常にそばに「スキ」がいること。だからこそ気づかない限りは気づかないそれが「スキ」なのかな?


 「スキ」の答えを「スキ」そのものを求めれば求めるほど「スキ」が一体何なのか分からなくなってしまういわば袋小路の中にはまり込んでしまう。


 それが「スキ」なんだとどこかでこの自分内論争に決着というか一方的な結論をつけて終わるしかないのだ。

 

 「スキ」は幅広くて奥深くて無限の形があり無限の可能性を秘めている。そこから可能性を引き出せるかは「スキ」次第だけれどもだからこそ私たちは「スキ」あえるのかもしれない。

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