第30話 歳をとったなぁと思う瞬間

私が「歳をとったなぁと思う瞬間」は、同年代の他人を見た時だ。


自分では自分のことを若いと思っている上に、鏡を毎日見ているのでそれほど老けたとは認識しない。

けれど他人のことはもちろん客観的に見れるわけで、失礼ながら老けた感を自分の時以上に感じる。


そうしてやっと「そうか、私も同年代、彼、彼女らと同じように歳をとったという事なのね」と認識するのだ。


見た目だけじゃない。

年齢という数字も、自分自身だとあまり歳を感じないのだが、同じ年代の生まれの人の歳を見聞きすると、これまたしみじみと「そうか、もう私たちもそういう歳になったのね」

などと改めて思うことになる。

何だか不思議な感覚なのだ。


それだけ自分自身が、いつまでも若いと思い込んでいるという事なのかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る