もの言えぬ国。
いつの頃からだろうか。
それは、じわじわとやってきた。いや、各々の人々が自覚もなくやっていたことが積もり積もっていったという方が正しい。
「物言えば唇寒し」という環境を甘受し続けた結果、政府の言うことに対して誰も何も言えなくなっていたのだ。
──そんなある日、若者がSNSでちょっとした批判をつぶやいた。瞬間、愛国を名乗る複数のアカウントから“いいね”が連続で押され、背筋が凍りつく。見張られている感覚を覚えながら、つぶやきを削除する…こんなことが、もうずっと続いていたのだ。
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