マスゴミたち。

「記者クラブに依存している、日本の規制マスコミの言うことなんか信用できない」と叫ぶネット民。それに対して、「組織的に動き、裏取りしている情報を流しているのだから、ネット情報なんかよりも信用できるに決まっているじゃないか!」と反論する既存マスコミ養護派。


 既存のマスコミの多くは知識に長けた記者たちが時間と労力をかけて取材し、記事にしている。ネット記事は、何の知識もなく、適当な輩が適当なことを垂れ流しているのが実情だ。


 ただ、一方で、既存のマスコミがスポンサーや為政者に対する忖度で筆を鈍らせる、もしくは書かないことが多いことも現実。たとえば、週刊誌の発表で「そんなの知ってたよ」などとシレッと言うポリシーの無い大手新聞記者の話は、枚挙にいとまがない。そんな中で、独立系の野良犬的なジャーナリストが血と涙を振り絞ってネットで発表した真実の記事の意味は重い。


 だから、賢者は言う「信に足るかの判断は、まずは“誰が書いたか?”に依る。そして、それらを総合して判断するのは、自分自身なのだ」と。


 ──しかし、賢者は愚者の考えに思い至ることはできていなかったのだ。学のない愚者たちにとって「判断するための立脚点」すら、危ういものだということに。

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