SolLuna―ソルルナ―

麻倉 ミツル

SolLuna―ソルルナ―

 


 三月九日 午後 十五時十三分


 どうしてこのような行動を起こしたのか彼女には分からなかった。躯が反射的に動いてしまった結果、自分は死ぬことになるのだから、彼女にとっては全くもって笑えない話だ。

 くずおれるかのように倒れる自分はまるで茎が折れた花みたいだと、他人事のように死に逝く彼女は思う。呼吸することさえままならない中、自身の胸から流れ出る赤い血を見詰めて彼女は絶命した。

 魔術師達に、最期を看取られながら。

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