4-4 ボス猿3匹VS子兎1人
勝利は飛び蹴りで、ボスのカミツキザルへ突撃するが、取り巻きの同種猿が行方を阻む。
「どけよ!!」
彼はそのまま、盾になる猿2匹を蹴り飛ばす。
「ウキーーー!!!」
ついにボス猿が動き出す。
ボスのカミツキザルが鬼の形相で勝利へ文字どうり牙を向く。
ボス猿が勝利に噛みつこうとすると彼は消えた。
「キィ!」
「こっちだ!」
背後に回った彼がボス猿の後頭部に回し蹴りを喰らわす。
ボス猿は地面に顔を叩きつけられ、その余波で縦に一回転して仰向けになる。
そこにすかさず、ボス猿の腹を踏みつけ踵をめり込ませる。
2連続のクリティカルヒットの上に、かなりの攻撃を叩き込まれたボスのカミツキザルは、何も出来ずに息絶えて消滅する。
ボスザルがいなくなったカミツキサルの群れは、パニックになり草原の各地へと散らばっていった。
「おい、勝利! お前がボス猿を倒したことで5、6匹逃げ出したんだがどうする?」
「あっ、悪りぃ! ちょっと気に入った猿をテイムする為にボス倒したら、その群れの奴ら逃げ出しちまったみたいだよ。でも勝負は続ける!」
倒していた猿が何匹か逃げ出したので、ポニーはこのまま続けるか彼に聞いたが、続行のようだ。
「よし! 1匹テイムできた事だし、残りの2匹もいただくか!」
勝利は、ヒッカキザルとダゲキザルのボスに向かって石ころを蹴りの飛ばしボスの取り巻きの頭にぶつけ、怯ませる。
「人知れず特訓していた甲斐があるな! 頭に直撃だ!」
取り巻きが離れたヒッカキザルのボスを蹴り飛ばし、ダゲキザルのボスも続けて回し蹴りを浴びせる。
「さっきのボスは呆気なかったからな! お前ら2匹でかかって来い!!」
爪攻撃のボス猿が、勝利を切り裂こうと手を振り下ろす。
それを左へ交わし右側にいたダゲキザルのボスから逆へよけた事で追撃をさせず、引っ掻こうとしてきたボス猿の首へ、膝蹴りを喰らわせる。
バギッって音が鳴り、ヒッカキザルのボスが倒れ消滅する。
それを見ていた人間の女の子から「うわっエグッ」エルフの女の子から「容赦ないねぇ」とか言っているのが聞こえるが、[ゲームとは言え、命のやり取りをしているんだ。エグくて容赦ないのは寧ろ当たり前だ]とそのまま、打撃攻撃のボス猿の頭へ踵を落とす。
「流石は、殴り合いが得意な猿なだけはあるな」
ボス猿は、腕を交差させ踵落としを防ぐ。
「だが、その程度で敵を蹴り殺す兎の蹴りを防げると思うなよ!」
彼は、ボス猿の腕の上でしゃがみ、そして踵を押す。
「ウギャーーー!!」
骨折状態だ。プレイヤーや骨があるモンスターの身体に一定以上の負荷をかけると骨折状態になる。
「最後まで生き残って俺の蹴りを受け止めたお前に敬意を込めて、必殺技で葬ってやるよ!」
勝利は、満身創痍のボス猿の懐へ瞬時に入る。
「喰らえ! ビーストランス!!」
彼の必殺技を受け吹っ飛ばされたボスのダゲキザルは、木に叩きつけられ消滅した。
勝利は、1人でボス猿3匹をノーダメージで倒しきったのだった。
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