④ 活動領域拡大編その1

4-1 さぁ早速!

 勝利の誕生日の翌日の2116年10月24日、現在、学校での給食の時間。


 勝利がSWへ入って1週間と1日が経過した日。


 この日は土曜日だが、本来休みの日に学校に来る事で、平日休めるようにできる制度がある為、何かある時に休む為の貯金を作る為に彼らは登校していた。


 SWでのイベントやテレビやネットでの中継放送などの娯楽が溢れている為、それらを楽しむとするのなら、学校や会社を休まないといけない。


 これまでのこの国では、学生や就業者は、趣味を遂行したくても、しなければいけない仕事があり、娯楽を楽しむ為に休むことはできなかった。


 だが、今の世は他の休める日に通うことで、その分学校や会社がある日に休むことができるようにこの国の法律に定められている。




「そういやぁ、俺たち全員SWセカンド・ワールドに揃ったんだよな!」


 真理守は嬉しそうに笑みを浮かべ話す。


「そうだね! 最初は私で、その次がまりりん。そして、みきみきにポニー、最後にしよりん! みんなあっちに来れるようになっね!」


 葵も嬉しそうに答える。


「ありがとなみんな! 俺が行けるまで待っててくれてよ!」


 勝利がありがたそうに言う。


「これで、全員ポニーテールだな!」


「「ちげぇよ」」


 ポニーの相変わらずよくわからない一言に真理守と勝利は、ツッコミを入れる。


「そういう訳で、帰ったら皆んなで冒険しようぜ!」


 真理守が気を取り直して、テンション高く提案する。


「よし! どこ行く? 楽しみすぎてやべぇ!」


 勝利もつられてテンションが高い。


「私たちは今、始まりの村にいて草原か森か川があるからどこから出発しようか葵ちゃんに決めてもらおうよぉ~」


 美樹はこの中で、1番先に入り、誰よりも長く皆を待っていた葵に決めてもらおうと彼女の方を見る。他の3人も「そうだな」と言い顔を向ける。


「え? うーん……じゃあ、森に入ってウェンシティまで行く? あそこ綺麗な場所らしいし、風属性のアイテムが手にはいるからしよりんも素早さをより強くできるし」


「おー葵! 行こう行こう!」


 自分を強化できると、聞き勝利はさらにテンションが上がる。


「よし! んじゃ、今日の夕方5時に、始まりの村の噴水に集合だ!」


 真理守は、ノリノリで約束の時間を決めた。

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