新東京多摩物語 New Tokyo west side(Tama)story

第一章 多摩特別自治体の概要と成立

迷い人の「英雄」

第0話 プロローグ～すべての始まり～

　昔々、ある世界のある場所に無射志と呼ばれる場所があったそうな…ある時を境にその場所には誰も入れないようなエリア…侵入不可地域（よくわからない場所）と呼ばれたエリアがどんどん広がっていったという…人々はいろいろと入ろうと試したが入った者は二度と帰ってこなかったという…なぜ人は消えたのか…それを知るものは誰一人としていなかった。

■■■■

　2006年、東京都多摩地域の南西部に位置する八王子市は特に燃えることもなく…強いて言えば観光に力を入れ始めていたようなそんな頃、市西南部に位置する高尾山は静かな落ち着いた山であった。

そんなある日、ある一人の少年…久保太輔とかいう少年がたまたま見つけたボタンを押したり、音声認識機能のパスワードを解いてしまい、謎の人々に東京23区の一部、多摩地域、山梨県の一部、神奈川県の一部、埼玉県の一部を99ヵ年租借されてしまうという事件が発生した。日本と米国は多摩地域を中心とする多摩特別自治体を承認せざる得ないところまで進行し、高度な自治権、外交権など一つの国として遜色ない権限も与えられ多摩特別自治体が成立することとなった。ところで久保はどうなったのかというと、行方不明となり手配されていた…