第24話 ゲームについて

 私は、ゲームができません。

 そういう家庭環境ではなかったからです。

 両親の教育方針でゲームなんかダメだった、ということではありません。

 ただ単に、私と姉がゲームを欲しがらなかったからです。

 私が小学校低学年のころ、マリオ? ファミコン? を持ち出した男子がちらほら出てきて(田舎だったから、都会と比べると遅れていたかもしれません)一度、友達の家でやらせてもらったことがありますが(イガイガイガ、イテテテテ、という音楽が常に流れているやつですよ。私にはそう聞こえました)大層、面白かったと覚えております。

 私は三人姉妹の末っ子なのですが、お兄ちゃんとか弟がいればゲームが我が家に入ったのかもしれませんね。私もお姉ちゃんもゲームが欲しいということはなく、そのままきてしまった感じです。


 姉と以前、話したことがあります。

 もし、ゲームが我が家に入っていたら勉強なんかしなかった、いえ、できなかっただろうと。

 そう思います。だって、めちゃくちゃ面白いじゃないですか。勉強なんかそっちのけで四六時中ゲームにハマっていたに決まってます。

 だから、あのときにゲーム買わなくてよかったね、という話で終わりました。


 ですので今の学生さんはすごいと思います。

 ゲームは家にあって当然の現代ですよね。

 よく、あんな誘惑に打ち勝ってみなさん受験勉強してるなあ、と思いませんか?

 すごくないですか? 昔と違って、それで大学行くなんてものすごいことですよね。

 中学生、高校生、大学生の皆さんを見て、いつも尊敬しております。

 こんな私と違って、そんなに若いころから誘惑に打ち勝つ強靭な精神力を養ったんだなあ、と。

 今時の子は……とかよく聞きますけど、いやいや今の子の方が昔の子よりすごいでしょ。


 私は成人して、船に就職してからもゲームとは関わりがありませんでした。

 船には食、煙草、酒ぐらいしか娯楽がありませんので、他の乗組員の皆さんはゲームが命のような感じでしたね。(私は専ら酒が命)

 船で『ぼくのなつ〇すみ』とかいうゲームが流行ったときがあって、私には全く理解できませんでした。

 あれはそういうゲームなんですよね。のほほんとした世界を楽しむという。

 ゲームを一度、先輩に貸してもらったことがありまして、

「で、いつ、戦うんですか?」

「で、いつ、魔王とかでてくるんですか?」

 ゲーム=戦う と思っていたもので、そう聞く私に、先輩は失笑。

 いやあ、分からない。

 ゲームの世界は奥が深いです。


 こんな私も、ゲームしてみよう、と思ったことが一度ありました。

 主人(そのときは彼)は普通にゲームしますので、いっしょに楽しんでみるのもいいのではないかと。

 ホテルに泊まった時に、ゲームがついていたので、(しかもマリオ。イガイガイガ、イテテテテのやつです)これ、やったことがある! 面白かった! できるかも! やりたい! とあんまり乗り気じゃない主人を誘いました。


 結果は。


 主人に殺意を抱かれて終わりました。


 お前、イライラする!

 腹立つ!

 信じられない!



 だそうです。


 しょうがないやん!

 初心者なんですから!


 パソコン教室に通う何度やっても上達しない高齢者にキレる先生みたいなもんですかね。


 だから、もう一生ゲームしやんとこ、と思って終わりました。



 さて、これから気になるのは私の子供たちについて。

 長男はもう少し大きくなったら、ゲームを欲しがると思いますが、どうしたものか。

 あれを我慢させて勉強させる自信が私にはありません。

 主人も同意見で、あれは大人のオモチャだからぎりぎりまで買わないようにしようと。


 でも、皆がゲームを持っていますよね。

 昔と違って、みんな外遊びしないんやもの。

 部屋でみんなでかたまってゲームしてるのが、当たり前の光景になっていますよね。

 ゲームを持っていない子は話題に入れなくて……孤立して……という記事を新聞で読みました。

 うーん、どうしたものか。

 


 うーん。考えるのは非常に苦手です。


 それはそのときに、考えますか。


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