遺書日記

@RED_EYEs

3月1日:死ぬまでの記録を公開します

やぁ。


この日記は遺書代わりに記録するもので、事件性はまったくない。

誰かに書かされたりとかではなく、自分の意志で書いている。


もっとも、タッチタイピングするのが書くという行為に値するかどうか分からないが。まぁ、そこはキーボードを指紋検査すればそれなりの状況証拠になるだろう。


そうだね、目標は3月31日に予定している。

なにって、それはこの物語が完結するのがだよ。

できるだけ毎日記録した方がいいね。


なになに。死ぬといってもグロテスクな内容は一切ない。

君がこの文字見て、気分が悪くなったりすることはあり得るが、

できるだけ綺麗に、美しく、淡泊に表現しようと思う。


死ぬと言うことは悪いことか。

それだけの問いだと「Yes」である。


しかしながらだ。死を選択する背景を知ろうとせずに、

「バカだ」と言うのはそれこそシロウトの考えだ。

もし人生の先輩としてアドバイスあるいはちょっかいを出すのであれば、

もっと含蓄のある建設的な言葉を選んでほしい。

死のうとしている人間に「死ぬな」というのは、

生きている人間に「生きるな」と言っているのと、同義なのだから。

反作用。もし僕の自殺を止めたいならば、

思考を逆転させるための知恵を分けてほしいものだ。


さて、こう書くと自殺を止めてほしい愚か者のように思えるが違う。

私は、自分が死ぬためにどう努力をしているかを皆に知ってほしいのである。

そして、皆には自分と同じ途をできれば歩んでほしくない。

自殺を止めるための、自殺である。

STOP自殺! と言いながら自分が死ぬ。

――実に滑稽じゃないか。

「だめ、絶対!」というポスターに登場しながら、

白い粉に手を出す有名人みたいなものじゃないか。


この文章を読んでいる君が誰なのかは分からない。

親は……いないから、親戚あるいは警察。

友達は……いないから、先生あるいは教育委員会。

赤の他人でも面白い。青のそら似でもいいじゃないの。


一番読まれたくないのは、自称恋人のあの子だろうか。

まぁ、婚約しているわけじゃないから、間柄なんて架空みたいなものだから。

そこはあまり気にしないでおこうか。


死ぬのが恐い?

そんなことはないよ。もう、充分生きた。充分満たされた。

何度も言うけど、僕は自殺を止めるためにメッセージを社会に向けて送るんだ。

だってそうだろ? ただでさえ若者の人口が減っているんだから自殺を止めたいという気持ち分かるだろ? 誰かが犠牲になることで、きっとその願いは叶えられる。

人生には無限の可能性が満ちている。

これから死のうとしている僕が言うのも何だけど


…………あ、文頭の改行を忘れていた。

まぁ、いいや。これは小説じゃなくて、ただの日記なんだから。

それではまた明日。明日のことは、明日しかかけない。


――代筆:Windows7


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