第416話『必殺の一撃』
勝負を決するにこれ以上とない好機。
倒れたイファートの巨体に向かってレグスは真っ直ぐと獅子馬を走らせた。
「今だ、飛べ!!」
その命に従いドヌーガが地面を蹴り飛び上がる。
そしてその猛獣の背をさらに蹴り、レグスは炎の巨神の頭部に飛び移った。
――なんて熱だ。
竜をも焦がす大炎から成る巨神の霊体の上に立ち、レグスは実感する。
大いなる風の加護が無ければ、たとえ魔剣の力があれど、とても人の身で耐えられるものではなかったろうと。
実際レグスから離れ、風の加護を失った猛獣の肉体はあっという間に燃え尽きていた。
――二度目はない。
その事を自覚し、レグスは有らん限りの力を、振り上げる魔剣に込めた。
体が砕け散りそうな激痛が走る。それは魂を削る痛み。
己のモノのみならず、内に宿るセセリナの魂をも喰らい魔剣は力を増す。
「神をも喰らってみせろ!!
レグスは持てる力の全てを込めた必殺の一撃をイファートの頭上に突き立てる。
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