第17話 魔王、案内される。

我は、目族の部落へと入っていた。

この部落に入ってから案内役として紹介された三つ目族のレヴィと一つ目族のグライに案内されていた。


「こちらが、三つ目族の居住区となります。」

「で、あっちが一つ目族の居住区だな。魔王様も知っていると思うが俺達はでかいやつが多いからな。」

「ふむ。」


そして、始めに案内されたのは目族の居住区であった。

その居住区は三つ目族の方は、整い均等に分けられた家が建てられていた。

一つ目族の方は、それぞれ大きさが別々な家が建てられ、荒れていた。


「なかなかに違うな……争いとかは起こらぬのか?」

「いえ、これでもお互いに目族としての共有がありますので争いが起きることはありません。」

「あぁ、数千年前にはあったとは聞いたことがあるが、それ以外はまったくだな」

「そうか、では次の場所へ案内してもらえるかな」

「はい、では次はこちらへ……」


そうして、我は次の場所へ案内された。


□□□


そして、次に案内された場所は、屋敷だった。……ただその案内去れば所には屋敷は3つもあった。


「ふむ、ここはは?」

「はい、ここは族長の屋敷になります。」

「こっちは三つ目族の族長の屋敷だな。隣にあるのがうちの族長の屋敷だ。で、間にあるのが二つの族の対談をするための屋敷だな。」

「ふむ、なるほどな……」

「では、こちらへ族長が待っていますので」

「分かった。」


我達は屋敷と屋敷の間にある屋敷へと入った。


□□□


「おぉ……お待ちしておりましたぞ、魔王様」

「よく来てくれましたな。魔王様」


我が案内されて一つの部屋にはいると、そこには種族の長である二人の人物が待っていた。

その二人は、我が部屋に入ると座っている席から立ち上がり、頭を下げた。

その人物は三つ目族の長であるレッガと一つ目族の長であるガデンであった。

我は、近くに会った席に腰を着け話を聞く体勢になった。


「ふむ、それでは……聞こうか」

「はい、分かりましたぞ……レヴィ」

「はい」

「グライ……」

「分かったぜ」


二人の族長は案内役を任せていたものを下がらせ、再び席に座った。


「では、このたびは魔王様にきていただき、真にありがとうございます。」

「うむ」

「それでは、なぜ、我らが魔王様をお呼びしたかといいますと……」

「そこからは俺が話そう……どちらかというと俺の領分であるからな」

「……そうであるな」


レッガが話そうとしていたことをガデンが止め、ガデンが話し始めた。

……その話は、我からしたら考えさせられることだった。


「……ふぅむ。なるほどな」

「はい……」

「確かに考えさせられることではあるな……」

「一考をお願いしたし……」

「よかろう、我も魔王だ……一考はしておこう」


我は、族長の話を聞き一考することを伝えた。


「では……今日は、このあたりで……レヴィ」

「はい。」

「魔王様を部屋へ……」

「了解しました。この屋敷の二階でよろしいですか?」

「あぁ、そこが魔王様に一番良い部屋であろう。」

「はっ」


そして、我は、レヴィに連れられ今いる屋敷の二階の部屋へと案内された。


「では、この部屋でごゆっくりください。」

「あぁ」


我はその部屋へと入った。


□□□


「さて……族長の話を聞いた限りだと……おい」

「ハッ」


我は、与えられた部屋に入ると、周りを確認してから影の者を呼んだ。


「ふむ、クリアか……族長の話を聞いて、どう思った。」

「はい……嘘は言ってなく感じていました。しかし……何かを画しているとは感じました。」

「そうか……やはりか……ならば、一部の者を編成して探れ」

「ハッ」


我は、クリアにそう命令を与えると、目の前からクリアは消えた。


「さて……何が出てくるか……」


我は、一人部屋で考えることにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る