第1話「ハンディ・アームズ」
この時代に昔みたいな戦争はない。
しかし事件はある。
それも凶悪な犯罪。
私は一人の青年として手に宿った能力を持って行動する。
私はこの『青年手導学校』に初めて入る。いわば入学式だった。
「 では、前川校長からメッセージです」
司会の人がそう言う。光が集まったスクリーンが現れる。そこに一人のおじさんが映る。
「皆の衆、入学おめでとう。君たちには昔は大人に守られていた。だが、ここからは違う。生きるか、死ぬかだ。昔は高校と大学を別々にしてたが、今ではまとめて青年になった。守れる武器が体内に覚醒したからなぁ。貴様ら、手義をここでまた唱えるのだぞ。その唱えたものを忘れるな!!いかにして犯罪を止めるかは君ら次第だ!!分かったな!!」
そう言って光は散った。何百年も年が違うだけなのに科学がここまで進歩してるとは昔の人は思わないだろう。それもそのはずか、昔に平安時代が何百年経ったら江戸時代になる。社会システムや身分など変わったらしい。進化は早いものだろう。
私は周りの者と共に主義を唱える。
「新生徒代表のお言葉」と司会者は言う。
その女は人々をくぐり抜けてマイクに向かって言う。
「手に魂宿る新生なり。私は桜宮祈音(さくらみやねね)と申します。みなさん、我々をよろしくお願いします」
そう言い彼女は元に戻った。
「こいつが隊長になるのか」という声が聞こえる。
「あの人から副隊長に選ばれてやるぞ!!」という声も聞こえる。
正直言おう、俺には興味の無い話である。
私たちは校歌を歌った。
「各自、帰還!!」という司会者の命令で帰る。
「そこのあなた!!名前なんて言うのかしら?」と女の声が聞こえる。振り返るとそこにはさっきの彼女がいた。
「輝夜圭音(かぐやけいと)だ」と私は言う。
「輝夜圭音。あなたを副隊長に任命する」と彼女は言い出す。
「はっ?興味ねーよ」と答える。
「手義1:隊長から任命された副隊長は一部を除いて成し遂げなければならない」と彼女は私を指差して言う。
くっ、この黒髪ポニーテール女め。ちなみに一部とは死が確定されたのみだけ。
「あぁ、やりますよ。どうなっても知りませんが!!」と私は言う。
「ありがとさん」と言って彼女は隊室に戻っていく。
隊室に戻ると周りの目線が微かに怖い。彼女はそんなことはお構い無しに告げる。
「副隊長は輝夜くんに決まりました!!」と彼女は手招きして私を呼ぶ。
「どうもです」と私は言う。
銃の形をした手を構える周りの者達。
それもそうだよな、成りたかったよな。
「手義2:隊長の命令は絶対!!手銃(しゅじゅう)を下ろしなさい!!そして拍手しなさい!!」と彼女は言う。
手の形を崩し、拍手が教室内を鳴り響く。
こうして私は副隊長としてこの学校を過ごす日々が始まったのである。
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