第132話 (特別編)登場人物紹介(前編)
物語が進行し、登場人物も増えて来ましたので、一度整理します。
●ラプター
帝都大学准教授である拓也の叔父が開発した、時空間移動装置。
次の特徴がある。
・一つの時代往復は最初に移動した一人のみ可能。
例:現代 ←→ 江戸時代 拓也のみ
江戸時代 ←→ 現代 優のみ
・体重と合わせて総重量八十キロ程度まで移動可能。
この法則を利用すれば、体重が合わせて八十キロ以内ならば二人同時移動可。
ただし、能力者でない(ラプターを装備していない)者は荷物扱いなので、元の時代に戻れる保証はない。
・一往復以上する場合は数時間の待機時間が必要(時代により異なる)
・各種安全装置により、身に危険が迫ったときに強制移動される場合がある。
・その時代の住人が三百年前、三百年後、六百年前、六百年後に移動出来る四種類が存在するが、現代より未来に移動することはできない。
★登場人物紹介
(年齢は享保六年(1721年)一月現在)
●前田拓也
性別:男 満年齢:十七歳
時空間移動能力:あり (現代 ←→ 江戸時代)
本作の主人公であり、最初の時空間移動能力者。
いろいろあって、嫁を五人も
商売においても、飲食店二軒、薬屋兼雑貨屋一軒、湯屋一軒、および女子寮のオーナー。
それだけ聞くと金と女が好きなとんでもない男に思われるが、実際はこの時代の女の子達を笑顔にしてあげたいという、純粋な気持ちで、けれどもやっぱり女好きなのかもしれない。
現代から持ち込む様々な便利な道具により、『仙人』と称されることもあるが、時空間移動以外、特にこれといった特技も能力もない。
あと、妙な倫理観を現代から持ち込む結果、女子に対して、よく言えば純情、悪く言えばヘタレな一面がある。
●氷川 学
性別:男 満年齢:三十台後半。
時空間移動能力:あり (現代 ←→ 室町時代)
拓也の叔父。帝都大学准教授。時空間移動装置『ラプター』を開発した天才物理学者だが、変人と言われることもある。
第二話から登場、当時は太っていたが、ダイエットして八十キロを切り、格好良くなると共に時空間移動可能となる。しかし、『凜』にはふられる。
室町時代の『慶姫』には慕われているようだが、彼女はまだ彼が変人であることを知らないため、恋愛に発展するかどうかは微妙。
●前田 アキ
性別:女 満年齢:十五歳。
時空間移動能力:なし
拓也の実の妹。三十三話『未来へ……』から本格的に登場。
一度、時空間移動の事故により江戸時代に取り残されてしまったが、拓也と優の活躍により無事現代に帰ってきた。
アイドルのオーディションを受けて、最終審査まで残ったものの、落選した模様。
拓也としては実の妹なので何とも思わないが、そこまでいったということは、それなりに可愛いのだろう。
母親と同居しているが、父親は海外に単身赴任中。
●羽沢 一輝
性別:男 満年齢:三十台後半。
時空間移動能力:なし
帝都大学 歴史文化学科 客員教授。九十話『番外編:浮世絵』に登場。
パチンコチェーン『スワンプグループ』創業者一族の一人で、お金持ち。
博物館兼喫茶店の『たいむすりっぷ』を経営。
江戸時代や室町時代の物品を高値で買い取ってくれる。
ディスカウントストア、ドラッグストア、ホームセンター、大型スーパーなどの多角経営にも参加しており、優や慶姫は現代の品々を彼から仕入れている。
なお、彼もどちらかといえば変人に分類される。
※その他、現代においては、柴犬を買ってあげた『桜子』ちゃんや刑事さんや獣医さんなど、「そんな人いたっけ?」という者多数だが、今回は割愛。
●
性別:女 満年齢:十七歳 (数え年で十九歳)
時空間移動能力:あり (江戸時代 ←→ 現代)
主人公の彼女であり、最初の嫁。第一話から登場。
拓也は彼女にベタ惚れのため、現代、江戸時代の双方において最も美少女だと思っている。
五十歳になる黒田屋の主人が三百両もの大金で買い取ろうとしたり、現代を訪れた際、初対面である拓也の母親や妹が見とれたり、と、拓也以外にもその容姿を認める者も多い。
優の方も、幸いにも拓也を慕っている。
体重が軽い分、その時空間移動能力は拓也を上回り、同じぐらいの体格の女性や子供と同時にタイムトラベルすることができる。
基本的におおらかで優しい性格だが、たまにヤキモチを妬くことも。
●
性別:女 満年齢:十九歳 (数え年で二十一歳)
時空間移動能力:なし。
優の姉。第一話から登場。
既に大人の色気を纏い、美少女というよりは美女。
頭が良く、拓也の性格や可能性を早くから見抜いていた。
優が彼の嫁になった後も、自分達も計略を含めた猛アタックを実践し、前田邸に同居する他の女子共々、まとめて嫁になるという離れ業をやってのけた。
『前田妙薬店』の店主(スピンオフ作品『前田屋号店繁盛記』の主人公格)。
拓也のことは半分男性として、半分弟のように意識している。
純情な彼をからかうのが趣味のように思われがちだが、拓也にはもっと弾けて欲しいとも考えている。
本音の部分では、妹の優と拓也が相思相愛であることを心から祝福し、喜んでいる。
●
性別:女 満年齢:十六歳 (数え年で十八歳)
時空間移動能力:なし。
嫁の一人。第一話から登場。
下級武士の娘で、容姿はボーイッシュであり、美形。
主人公に対してはツンデレ気味。
彼に対して、自分や妹達を助けてくれたことに対して非常に大きな恩を感じている。
他の男性に言い寄られると心が揺れ動くこともあったようだが、基本的に拓也に一生付いていく覚悟で臨んでいる。
なお、木刀を持ったときの戦闘力は、同等装備の拓也を上回る。
飲食店『前田美海店』の板前兼店主(スピンオフ作品『天女の店のお品書き』の主人公格)。
当然のことながら料理の腕は嫁達の中でもずば抜けており、華麗な包丁捌きは見る者を魅了するという。
●
性別:女 満年齢:十四歳 (数え年で十六歳)
時空間移動能力:なし。
嫁の一人。第一話から登場。
ナツの妹で、ハルとは双子の姉妹。
嫁達の中でも最も元気な娘で、拓也に非常に懐いている。
当初は子供っぽかったが、最近では心身の成長を自覚し、凜の指示? もあって、色気で拓也に迫ろうとする場面も出てきた。
拓也としては、さすがにまだ手を出すわけにはいかないと考えている様だが、もうすぐ彼女も満年齢で十五歳、陥落は時間の問題か?
ちなみに、この時代の農村、特に東北地方では平均初婚年齢が満十五歳ぐらいだということなので、むしろ彼女ぐらいが平均的な嫁入り年齢となる。
●
性別:女 満年齢:十四歳 (数え年で十六歳)
時空間移動能力:なし。
嫁の一人。第一話から登場。
ナツの妹で、ユキとは双子の姉妹。
ユキとは対照的にややおとなしめながら、拓也に対する憧れは最も強い。
言葉使いが丁寧で、未だに彼の事を「ご主人様」と呼ぶ。
『前田美海店』で給仕をする双子には、それぞれ個性が違うこともあり、ほぼ同数の男性固定ファンがいるらしい。
なお、ハルは拓也のファーストキスの相手である。
●
性別:女 満年齢:十七歳 (数え年で十九歳)
時空間移動能力:なし。
江戸の神社『明炎大社』の巫女長補佐。第四十八話『巫女』から登場。
タイプは異なるものの、優に匹敵する美少女。
その美貌と、特殊なお香、媚薬入りの甘酒により、拓也を陥落寸前にまで追い込んだ。
ただし、当初から敵対していたわけではなく、すぐに目的を同じとした仲間となってくれた。
妹を江戸時代から現代に連れ戻す際、強力な支援を行ってくれている。
●ミヨ
性別:女 満年齢:十四歳 (数え年で十六歳)
時空間移動能力:なし。
貧しい農村の家庭に生まれた不憫な娘。第四十話『牢』から登場。
当作品の中でも特に薄幸の娘で、そもそも拓也、優と出会ったのが牢の中。
拓也が救出し、盗賊を倒して村に平和が戻ったのも束の間、困窮により身を売ることを覚悟していたときに、再び拓也に救われ、阿東藩へと家族と共に移住し、海女ちゃんとなった。
その後は沈没船の小判を最初に見つけたり、拓也の店を手伝ったりと、幸せに活動している。
●
性別:女 満年齢:十六歳 (数え年で十八歳)
時空間移動能力:あり (江戸時代 ←→ 室町時代) ※ただし室町時代は経由のみ
阿東藩、『水龍神社』の巫女長で、第百一話『水龍神社』から登場。
人身御供として、日和野川が氾濫の危機の際にはその身を捧げる運命にあった。
拓也がそんな彼女に『ツイン・ラプター』を渡し、時空間移動能力者となったことで危機回避が可能となり、それ以降、彼女から悲壮さが消え、明るく振る舞えるようになった。
なお、この『ラプター』は緊急避難用であるため、身体に危機が生じたときに、『前田邸』の一室に瞬間移動することだけしかできない(室町時代を一瞬だけ経由するのは、場所を移動するには時間の移動を伴わなければならない、というラプターの特性のため)。
●
性別:女 満年齢:十一歳 (数え年で十三歳)
時空間移動能力:あり (江戸時代 ←→ 平安時代) ※ただし平安時代は経由のみ
阿東藩、『水龍神社』の巫女。第百一話『水龍神社』から登場。
間延びした口調の、おかっぱ頭の少女。
常磐の次の人身御供候補だったが、彼女にも『ツイン・ラプター』が渡され、時空間移動能力者となった。
ところが、うっかり? この能力を発動させてしまい、一騒動起こすこととなった。
まだ『人身御供』が何なのかよく分かっていない様子だが、常磐が明るくなった影響で、彼女もずっと笑顔でいられるようになった。
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※登場人物紹介(後半)では、女子寮の女の子達や、江戸時代の男性陣、室町時代の少女たちについて紹介したいと思います。
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