召喚されるらしいから人間やめようと思う
(*´▽`*)子猫
第1話
「あなた方はこれから異世界に召喚されます」
うわっ…やっぱりか。床がいきなり光り出したから不味いと思ったんだよね。召喚かー。テンプレかな?
あと周りうるさすぎてこの人の話が聞きにくいんだけど。緊急時は情報が一番大事なんだから、情報を持ってそうなこの人の話を聞かないと。不安になってくるな。主にどうでもいいことに巻き込まれそうな方向で。
「とりあえず、うるさいので喋れないようにしました。まずは話を聞いて、それから喋ってください」
おお、見事に喋れないようになってる。息はできるのに、だ。凄い技術だな。私は神ですと言われても納得できると思う。まあ、言われるまでもなく神のようなものなんだろうけど。
「先ほど言ったように、あなた方はこれから異世界に召喚されます。それにあたり、すぐに死なれても困るので能力等を授与します」
目の前の人はそう言うと、パチンと指を鳴らし、ドアをここにいる人数分出した。ってそのドアどこからだしたんだよ。まぁ、いいや。というか、能力がなかったらすぐに死ぬような場所なのかよ。能力は慎重に選ばないと。
「ドアには番号が割り振られているので自分の出席番号のドアに入って、中にいる人の指示に従ってください」
出席番号か。そういえばそうだったな。俺らは授業中に召喚されたんだった。ちなみに、なぜか生徒だけで先生はいない。とりあえず自分の番号の部屋に入るか。えーっと29は…ここか。
「お、来たね。面倒だからさっさと決めてくれ。質問には可能な限り答えるから。時間制限は20分くらい。はじめー」
ん~。性格はよくわからないな。というか、適当だけどいいのか?これ。とりあえず質問するか。時間ないし。
「まず、貴女は何者ですか」
「あれ?言ってなかったっけ。私は一応、地球の神の僕の天使だよ」
予想を裏切らない答えが返ってきた。天使か。ファンタジーしてるな。今更って感じだけどね。
「俺らが召喚される世界はどのくらいの文明レベルでどんな場所ですか」
まぁ、これは確実にしないといけない質問でしょう。時代によって考え方とか必要なものとか違うからね。俺が知ってる雑学とかが利用できるかもこれにかかってる。ここで地球より文明が発達してるんだったらできないことが多くなる。
「世界の名前はアスティルで、文明レベルは地球で言う中世ヨーロッパくらいだけど、魔法によって一部カバーされてる。場所はゲームでよくあるような剣と魔法の世界だよ」
なるほど。剣と魔法の世界か。いいね。中世ヨーロッパか。テンプレだな。とりあえず時間ないから次行こう。
「ここでスキルを取らなくても、召喚後にスキルは獲得できるか?」
「できるよ。剣の素振りを続けたら剣術スキルが出るし。教えるためのスキルとか、学校とかもある。」
「ここでスキルを試したりできるか?」
「いいよ。存分に試して。魔力もスタミナも減らないようにするから。魔力とかは消費しようと思いながら使えば消費もできるよ。頑張ればここでスキルを手に入れれるかもね。武器は貸し出してあげるよ。ここに置いとくね」
よし!きたぞ。ちなみに、この会話はスキル一覧表を見ながらしているからもう試すスキルは決めた。この空間を思う存分活用してみせる。
選択完了っと。ちなみに、選んだのはこんな感じ。
――――――――
時間停止
魔力を消費して時間を停止させることができる。Lvが上がるごとに消費する魔力が減少する。現在の消費魔力:秒間1000000000
並列思考
物事を並列して考えることができるようになる。Lvが上がるごとに並列して考えることができる思考が増える。
半透明なメニューが出てくる。Lvはない。使える項目はステータス、マップ、電卓、時計、カレンダー、メモ帳の六つ。項目名を強く意識しながら言うことでその項目のみを出現させることも可能。
スキル習得確率極UP
スキルを習得できる確率がとても上がる。スキルの習得確率はLUCとスキルで変化する。
不老不死
老いなくなる。寿命がなくなる。
書庫
名前を知っているまたは行ったことのある世界のあらゆる本を読める。
――――――――
うん…。天使さん苦笑いしてますよ。俺がやろうとしてることに気づいたっぽい。
なんでそんなにスキルとれるの?と思ったそこのあなた!これには仕掛けがあるんですよ。
まず時間停止は、スキルに相当なデメリットを着けたので解決した。デメリットスキルも付けた。不老不死はデメリットスキルらしい。まあ、死ねなくなるのは辛いだろうけど、しょうがない。それは死にたくなってから考えよう。あとはステータスを下げて知力と運以外の評価をF-にして釣り合わせた。知力は下げると今後の行動に支障がでるから下げずにA-のまま。運はそのままのB+ね。
知力は天才レベルで、若干運がいいほうらしい。俺って頭よかったんだ……と思ってたら、そうでもないと言われてしまった。どうやらこの知力は知識量と頭の回転の速さで決まるらしい。なるほどね。
ステータスも鍛えたら評価が伸びるらしいから、下げても大丈夫。無茶苦茶辛いけどね。
というわけで、《時間停止》…おおー!多分止まってるね~。お、スキル覚えた。二つも。早くない?まだなにもしてないよ?
えっと、覚えたのは『魔力超回復』と『疲労耐性』か。
魔力超回復は多分この部屋で魔力を無茶苦茶使ってるから出現したのかな?あ、魔力の評価がE+になった。なるほど。超回復ね。回復じゃあなくて、0になったら増えるやつか。
疲労耐性は…って立ってるだけで疲労したの?!STR1VIT1は伊達じゃないね。あ、常人レベルまで上がってる。
魔力とスタミナ無限っていう特徴がなければ死んでたかもしれないのか。生まれたての赤ちゃんでもSTRとVITの評価はEはあるからね。F-は生きていけないんでしょう。
よし、特訓しますか!目標は全ステータス評価S以上。何年で終わるかな。
現在のステータス
HP E+ 107
MP S 46613
STR E+ 52
VIT E+ 68
INT A- 937
MND F- 1
AGI F- 1
DEX F- 1
LUC B+ 261
スキル
魔力超回復 1
疲労耐性 1
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