風評

 緑色の服を着た女の子が言った。


「あなたは誤解されているようですが我々にも水は必要です。水なしで生きられるほど強くはありません。またこの硬い体は、動物から身を守るために進化しました。我々は生きるために日々たゆまぬ努力を続けているのです。ですから、我々が怠けているといった趣旨の発言は撤回していただけますか?」


 そう力説するサボテンの精に、僕は頭を下げた。


「『サボってんじゃねーよ』なんて言って、すみませんでした」

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