失敗ではない
チャイムが、昼休みを告げた。
さて、きょうは購買のパンにしようか。学食のカレーにしようか。
早く決めないと、あいつが来る。
「あー! どこに行く気だこのー! このこのー!」
もう来てしまった。やれやれ、まったく。
僕は幼馴染であるポニーテールのチビに言った。
「購買か学食に行きます。昼休みなので」
「えー? せっかくお弁当、作ってきてやったのにーっ?」
幼馴染は弁当箱のふたを開けた。
「えーっと、これは……」
中には、およそ食べ物とは思えない真っ黒な謎の塊がぎっしりと詰まっている。
「……炭?」
僕が皮肉のつもりで言うと、彼女は笑顔で言った。
「そうだよ!」
「……そうだよ?」
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