sakura_apartment
安達テツヤ
桜の園の
幼少の頃、毎日寝物語に聞かされてきた「桜橋のおひいさま」が、遠く旅立って、本当に物語のひとになってしまった。大好きだった祖母が死んだのだった。眠ることが昔から下手な僕に、祖母はよく自身の昔話を聞かせて寝かせつけてくれたのだった。おばあちゃんはな、子供の頃はな、それはもう桜橋のおひいさまって呼ばれとったんやよ、と始まっていく、祖母の子供の頃の話が大半だった。他に祖父と出会った頃の話、戦時中の話、僕の赤ん坊のころの話などがあったが、僕はこの話が一番お気に入りの話だった。きらきらしててかわいくて、もちろんなんの教訓もなく、ただ淡々と軽快なリズムで紡ぎ出される物語。祖母はそんな物語の中のだけのひとになってしまったのだった。
祖母の遺言にはこうあった。「てっちゃんには私の管理していたアパートを相続して、管理してもらってください」と。多分、僕が小さい頃に見慣れた祖母の文字で書かれていたのだろうその言葉の通り、僕はフリーのウェブ屋を廃業し、金沢へ戻ったのであった。今年のはじめのことだった。
今はそんなひょんなことでこのアパートを管理して生活をしすることになった。アパートの名前はさくら荘。さすがは桜橋のおひいさま。なんのひねりもないところがかわいらしい。場所は祖母の実家があった桜橋から少し離れてはいるが、橋と春になれば桜の咲く木が何本かある川べりに近い。あれだけ避けるように帰ることすらなかった金沢で、僕は大好きだった桜橋のおひいさまの物語と一緒に生活していくこととなった。
福井に友人を訪ねて、飲み明かして早朝。その帰りの電車の中、懐かしい由佳ちゃんの姿を見つけた。時間的に出勤途中だろう。俯き加減のその顔。口は固く結ばれ、若干、歯を食いしばっているように見える。目はやはり固く閉じられており、イヤホンをつけた耳から聴こえてくるであろう音楽すら聞こえていないように感じた。声をかけることを躊躇うと同時に思う。由佳ちゃん。君はそんな顔をしてはいけない。なぜなら、君はあの頃の僕らの、あの赤いハシゴのある本屋のみんなの妹だった。元気で、いつもなにかにわくわくしていて、街に物語があるってことを誰よりも期待しているそんな目をした女の子だった。ひざの上で握りしめている手が白く透き通って見える。たまらず目の前に立つ。はっと顔をあげた彼女に、努めて脳天気なふりをして声をかける。本屋に遊びにきたのをいつも迎えていたように。
「由佳ちゃん。相変わらず絵本のお姫さまのようにきれいやね。あの頃のまんま、歳をとったって感じ。会えてうれしい」
慌ててイヤホンを外し、起き抜けの猫のような瞳で僕を見上げて、僕らの妹だった女の子は薄く笑った。
「……店長? ほんとに? でも大阪にいるんじゃなかったんや?」
「どんだけ情報途切れてるんや? あ、そんなになるか。うん。もう僕は本屋やないし、店長でもないよ。あとね、大人になった由佳ちゃんを僕の国に迎えにきた。電車に乗ってね」
「あはは。お姫さま扱いしてくれるんや」と笑う由佳ちゃんの手を見ると、だいぶん赤みが戻ってきていた。笑って手をにぎる。あったかくて、少し汗ばんでいた。
「店長、ひさしぶり。あんま変わってないですぐわかった。約束憶えとってくれたんや?」
「え? なんそれ? なんか約束とかしとったっけ? マジでわかれへん。迎えにいくとか約束しとったっけか?」
「違う違う。うんまあええで。わたしもさっきまで憶えてえんかったから。それより携帯出して。番号」
と、彼女は僕の携帯から自分の携帯に電話をかけ、仕事終わったら連絡するでねと言い残し、僕の降りる駅の一つ前で降りていった。笑って手を振る由佳ちゃんは、あのけったいな本屋から帰って行く時の由佳ちゃんのように見えたのだった。約束?
駅からさくら荘まで歩いて帰ると、103号室から山之内さんが顔をのぞかせた。おおやさん、おおやさん。ちょっと。なにやらにやにやと笑いながら手招きをする。
「どうしました? なにかお困りでしたか?」
「いやいやちがいますよ、おおやさん。ほら、こんな時間でしょう? どうしたのかと思って。ふふふ。朝帰りですか? ふふふ」
山之内さんは四十三歳の独身男性で、同じ街の会計事務所で事務員をしている。彼の弁を借りれば、いやね、会計士としてひとりでやっていけるだけの力はあるんですよ、だそうだ。なぜ事務員として人の下で働いているのかは、なにかめんどうくさいことに巻き込まれそうなので訊かないままである。同様の理由で、なぜ結婚しないのかも訊いたことがない。おばちゃんのように世話焼きで、なんか女性的というか、乙女のようというか、なんとなしにかわいらしく、憎めないおっさんだ。ただおっさんおっさんしていて下世話なところが残念なところだ。
「そんな、違いますよ。山之内さんが思ってるような色っぽい話じゃないです。そうですね。ただ」
「ただ?」
「ちょっとお姫さまを迎えにね、行ってたんですよ」
「お姫さま? よくわかんないこといいますね。まあ、でもお姫さま、連れてきたら見せて下さいね」と怪訝な顔をしながらドアの中に吸い込まれていった。
部屋に帰り、仏壇に手を合わせてから雑務をする。ほとんどといってもいいほどすることなんかはないのだが、長くフリーで仕事をしてきたせいか、ある程度のルーチンワークを割り振って行かないと、生活どころかすべてが乱れてしまう。フリーで仕事をするようになったのは、脳みその調子がちょっとおかしくなったせいだ。誰にも合わせられなくなってしまった。それで自分のリズムで出来る方法を選んだ。だからこの仕事もリズムをもって臨んでいる。とはいえ、予期せぬ雑事はひょんな時間に舞い込んでくるもので、そういうときは仕事と思わないように、まるで友人や家族に接するようにこなすことに決めた。棚子さんを家族と思え、なんて大それたことは祖母の遺言ではなかったが、かっこいいと思うドラマのセリフに「依頼人は家族と思え」とあったので、これは使えると思って真似してみたのだ。けったいなようだが、全てが自分を守るためのルールであるのだった。
今日やらなければならない雑務をあらかた済ませると午後三時過ぎだった。お供えにしてあった、祖母の好きだった中田屋のきんつばをつまみながら、僕が店長と呼ばれていた頃のことを考えていた。あの頃はもっと若く、商売が生活に直結していなかったので、ままごとのような、働く側にしては夢の様な本屋をやっていた。仕入れは全部、三人の店員でタバコを吸いながら放課後の雑談のように行った。本部から来たものはなにかと理由をつけて突っ返していたので、店には自分たちの好きなものしか置いてなかったのであった。店にはジュークボックスがおかれ、売り物の音楽よりも、自分たちの持ってきた音源がかかっていることが多かった。さっきの「依頼人は家族と思え」ではないが、客はすべて友人か家族のように扱っていた。これおいしいよ、と皿に食べ物を取り合わけるように、商品を売ってきたのだった。それを嫌と思う客も居たはずで、商売が立ちいかず撤退の憂き目にあったこともあったが、おおむね愛されていたと思っている。店を辞めて何年も経った今でも、本屋やりに戻っておいでよ、と店を開けた先々で言われている。
客を家族だと思え。今日、久し振りにあった由佳ちゃんも家族だった。初めて会ったころは十四歳の女の子だった。最初に本を買いにきたときに、理由は今でもよくわからないが、三人いる店員のうちのひとりであるタダノくんをいたく気に入り、それから足繁く通うようになった。彼女はもちろん、僕たち三人とは歳も離れていたので、自然とみんなの妹のような存在になっていった。元気で、明るくて、人形のようにかわいらしくて、他の客たち(それもやっぱり家族みたいなものだったが)からもかわいがられていた。今日、朝見たあの姿はなんだったろうか。最後に会ったのは十七のときだったか。学校を終えてそのまま就職したと聞いていたが、あんな悲痛な面持ちで出勤するようになるのはまだ早過ぎはしないか。なにか重い物を抱えているのかもしれないとも思ったが、そこまでは考え過ぎなのかもとも思った。ただ単に疲れているだけならばいいのだが。
七時頃、仕事を終えた由佳ちゃんから連絡があったので、武蔵が辻のカフェで会う約束をした。夜遅くまでやっていて酒を呑める便利なカフェだ。終電の時間には帰っていくだろうが、どうしても成人を迎えた由佳ちゃんとお酒が呑みたかったので、この店を指定したのだった。昔はこのへんに一件もなかったコンビニの前で待ち合わせをする。元は僕がアルバイトしてたハンバーガー屋だったところだ。少し遅れて待ち合わせ場所に現れた由佳ちゃんの姿は、いっぱしのOLさんに見えた。感想を漏らす。
「なに? 朝は気付かんやったけど、もうすっかりお姉さんやね。僕よりよっぽどしっかりして見える」
「ありがとう。店長はもう少ししっかりしたほうがええんでないの?」
「僕はもうしっかりしとるよ。昔とは違うんやで。ちゃんとした会社にも通ったしね、ほんで独立して仕事なんかして、果ては社長さんや。今は違うけどね」
「今の仕事ってなにしとるの?」
「あ、そうやな。それ説明せんといろいろわからんわな。ええと、まず僕の地元は金沢や。って言ったことなかったっけ? まあ、そんで祖母が死んでしまってな、東京から祖母の遺産の管理をせなあかんくて金沢に戻ってきたんや」
「なに? その仕事終わったらすぐ東京帰るんや?」
「や、遺産ってのがけったいな話でな、アパートやねん。ほんでそれを管理してくれって遺言やったからな、収入は少ないけどそれが仕事や。由佳ちゃんは仕事なんしとるんや? 西金で降りてったけど」
さっきまでぱっと晴れていた顔が、ほんのちょっとだけ曇った。聞くべきことじゃなかったのだろうか。でも、仕事ぐらい、みんな、などとくだらないことを頭で並べ立てていると、いかにもくだらないこと訊くなバカみたいな顔をして口を開いた。
「ガラス会社のOLさんや。すごいやろ」
「なに? ブーとか吹いて鉢巻とか巻いてするアレか?」
「それはない。それ、いつの時代? 店長生まれたころか?」と笑いながら答える。よかった。そうだね、仕事終わったばかりだもんね。くだらないやり取りするべきだったと反省した。あれ? ちょっとまって。ガラス会社って言ってたな。しかも西金沢周辺の。もしかして。
「なあ? 先輩にもしかしてコジマさんっておらん?コジマミヤコ」
「わたしは事務やから一緒やないけど、いるね。でも、つい最近やめたで。つか、なんでコジマさんのこと知っとるん?」
やっぱりそうか。西金沢に住んでいた昔の彼女がガラス会社に勤めてると言っていたが、まさかと思って聞いてみてよかった。余計な詮索をされるとめんどくさいことになりそうなので、寒さなどを理由に話題を変える。
「いや金沢狭いからそりゃ知り合いぐらいおるやろて。ともかく寒いからどっか入って呑もう。やっと呑める歳になってんやから」
「ほやね。つうか店長、夢かなってよかったね」
「あー、夢。そんなことも言うてたな。さすがに中学生捕まえて酒呑みにいこうはないしな。最後にお茶したのも十七ぐらいやったっけ? 高校生も連れてく訳にはいかんもんな。ほんなら長年の夢、叶えにいくか!」、と喜び勇んで二人で店に向かった。
こじんまりとして雑多ないい店だった。昔は駄菓子屋さんだったような気がするが、あまりにも記憶があいまいすぎて違う店と混同している恐れがある。思い切って店員さんに訊いてみると、やはり僕らが遠出(といっても小学生の遠出なので田舎のひと駅に満たない程度だ)してあそこ行くか! と言っていた店の跡地であることがわかった。地元というのはこういうことがあるから面白い。できればあの大量のゲーム機も残しておいて欲しかったが。なんや? 店長にも子供のころがあったんか? と由佳ちゃんが楽しそうに話す。
「そりゃあるさ。そうやな、由佳ちゃんがうちの店に通っとったぐらいのときはな、僕にはライブハウスやったな、あの店のかわりが。音源が大量においてあってな、いつもかっこいい大人がおってな、なにより居心地がよかった」
「そうなんや。いいの、そういうのん。今もそこあるんか?」
「や、もうライブハウス自体もないし。そこの店長も和菓子屋継いでしまってな、引退や。他の大人も行方知れずや。みんなどこ行ってまったんやろうなって今でも気になるよ。できればずっと続けとって欲しかったな」
「ほんな言うなら由佳だってあの店続けとって欲しかったで。そいえばタダノさんとか、あと誰やったけ? 赤メガネのひと。あのひとら元気なん?」
「ウチノくんな。うん。二人とも今でも連絡とりあっとるよ。タダノくんは福井におるからたまに呑んどる。つうか、今、由佳ちゃん、自分のこと名前で言うたやろ?」、と言うと、あっという顔をして恥ずかしそうに俯いて笑った。僕にはずっと違和感があったのだ。自分のことを名いつも名前で呼んでいた由佳ちゃんが、「わたし」と発語するたびに。
「由佳ももう大人やでね。でも会社行っとるときだけやよ。二十三にもなってさすがに恥ずかしいやろ」
「いやいや、それがかわいいと言うのが僕の仕事でな。もうな、僕の中ではそれがな、あるべき由佳ちゃんの姿でな、ほんで好きな姿や」
「そっかあ」とひとりごちると、少しトーンを落とした声で由佳ちゃんは語り出した。知ってる顔だが、大人の顔だ。以前に一回だけ見たことがある顔。家族のことで悩んでいることを打ち明けた時の顔だった。
「あのの」
「なんや? ええよ。なんでも聞くで」
「うん。由佳な、ちょっと疲れとるかもしれん。でもの、就職して大人やろ。前みたいに子供みたいにイヤイヤ言っとられんでの。前にも話したやろ? うちの家族あんなんやしの、友だちの前では話せんしの、ほんでちょっと疲れとった。や、ちがうわ。今も疲れとるんや、なんか。ずっと」
「福井から電車乗ってな、なんで金沢で就職したかって、家出るつもりやってん。ほんでの、なんかタイミング失ってしまっての、あれなん。行き先失ったロケットみたいにな、どっか行ってもうたんや。家出て新しいこと始めたりの、昔みたいに音楽聴いて騒いだり、本読んだり。そんなもんがの」
「できるんや? 当たり前やろ? 本読んだり音楽聴いたりなんて。でもの、それ誰にも話せん。話すことがないんや。ほら、のぞみちゃん、憶えとるやろ? あの子ともずっと会ってえんし、それこそ二人での、店長とこ行ってたみたいにできんのや」
憶えている。 のぞみちゃんは由佳ちゃんと一緒に店に遊びに来ていた女の子だ。こちらはもうひとりのウチノくんのことが好きだった。要するに、僕だけ蚊帳の外だったのである。僕も同意見だったが、二十を過ぎて中学生に惚れられてもどうしていいか、なにを話していいのかわからなかった。どう扱っていいものか三人でタバコを吸いながら話し合ったものだ。結論として、中学生によくありがちな一過性のあこがれ恋愛病として片付けたのであった。別に僕だけ蚊帳の外だったからそうやって片付けたことではないということを付け加えておく。
「そっか。ほんならそれはな、あのアホみたいな本屋を愛してくれたお礼にな、その店長やった男が一気に解決したる」
「また店する?」と、子供のような顔で由佳ちゃんが聞いてくる。そんなことはできんよ。だいいちお金もないしな。そしたらどうやってやるつもりでおるん?
「あんな、由佳ちゃん。今日、朝言うたこと憶えとる?」
「電車乗って国に迎えに来たってやつか?」
「それは言うたけど違うな。でも、めちゃ惜しい。残念ながら僕は国王でも王子でもない。もちろん、結婚しようぜって話でもないねん。うん、回りくどいのは知っとるやろうけど、あまりにもナイスなアイディアやからごっつい引っ張らせてくれな」
「なんやって。あ、わかった。約束の話の? それやったらうれしいけど、なんかしょぼいで」
約束? 果てしなく膨れ上がる思いつきを中断して、脳細胞をフル活動させて思い出してみる。さっぱりわからない。また店やりに福井戻ってくるからとか言ったっけ? なんか買うとか? あ、でも電車の中で言っとったからそんなんじゃない。なんか、こう、もっと、あの場でできたこと、したことの類だ。あ、褒めた。これに違いない。いや、それは全然ナイスな考えとはかけ離れている。さっぱりわからない。仕方ないので、ナイスな思いつきを話して誤魔化すことにした。
「あんな、由佳ちゃん。お姫さまやらんか? 由佳ちゃんの仕事はお姫さまになることや。僕のやないよ。職業お姫さまや。仕事はな、かわいいことと元気なこと。あんな、美人さんはな、いるだけでもう充分大事な仕事なんや。それと一緒なんやで。どうよ?」
「どうもこうも……。つうか意味が全然わからんのやけど」
「わかった。具体的に言うで。ひとつだけの提案を聞いてくれるだけでええねん。あんな、僕の管理しとるアパートがな、一部屋空いとる。そこ住まんか? まあお金の問題とかな、僕も一応これ商売になっとるから取るもん取らなあかんけど、そんな大変でない額にもするし、なんなら少しずつでもええねん。ただ他の人に内緒でやけどな」
「意味は相変わらずわからんけど、おもしろそう。うん。やろう。やる。由佳、引越しとかしたことないからわからんけど、いろいろ教えてくれるか?」
今日一番の笑顔を見せて由佳ちゃんが食いついてくる。そう、その顔がみたかった。本を買いに来る時の顔、感想を楽しそうに話す顔、好きなひとのことをうれしそうに話す顔、そんな顔を。
「ほな、契約成立や。書類とかいろんなことはとりあえず置いといてさ、まず呑もう。今日はお姫さまとデートや」と手を握ってぶんぶんと振ったとこで思い出した。福井での本屋を閉めるときのことだ。もっと大人になったらな、今の僕の歳に近くなったらな、由佳ちゃんはきっと綺麗な子になるやろう。そんときにな、デートに誘う。こうやって手握ってな、ほないこかって言うんや。やからそんときまで待っとってな。確かにそう言ったのだった。そうか。わかった。
「なあ、お姫さま。うちのアパートにおいで。またデートしような」
「あ、思い出したんや。相変わらず店長はアホやの」
そう言って二人で笑った。
こうして祖母に代わるお姫さまが桜の園にやってくる。きっとアパートのひとたちにも受け入れられるに違いない。祖母の若い時の姿は見たことはないが、きっと元気でかわいくて、由佳ちゃんのような子供だったのだろう。じゃないとおひいさまなんて呼ばれはしない。そう。お姫さまはかわいくて元気なのが仕事なのだから。こうして物語は続いていくのだ。桜橋のおひいさまの物語はずっと語り継がれて、実践されていく。続いていく。
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