Great Class 40
白神紫狼
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とある地方に存在している、ごく一般的な高等学校、
四月一日。その学び舎に、また新たな生徒達が歩みを始める。
「一年G組
「はい」
一年G組。
この学園の一学年ごとのクラスは、8クラス。その中の2番目に位置するそこには、40人の新入生が新たな旅路を夢見るように、教室という名の庭園へと蒔かれていた。
「はい、全員揃ってるな。席につけ」
唐突に戸が開くと、担任が姿を現した。
名前を
「俺が今日からお前らの担任になる、馬場鉄人だ。
担当教科は国語と体育。よろしく頼むぞ」
時は変わって、G組教室。
「おう。席、隣だな。
俺、
「僕は……
出席番号20番、園咲工。出席番号21番、龍海真一。
彼らは、偶然席が隣同士だったというだけ。今出会うまでは、縁もゆかりも無い他人だった。
ただし、知り合った現在からは、赤の他人からクラスメイトへとクラスアップを果たした。それでも、まだ知り合った同じクラスの同級生、というだけであり、特に特別なものではないのだが。
「部活とか、どこにするかとか決めてるか?
俺から訊いてなんなんだが、俺はまだ決まってねえかな……
強いて言えば、工作部とか……俺、そういうの得意だし」
「そうなんだ。
僕は……特に、ないかな」
「ふーん。でも勿体無いと思うぞ。
折角の高校生活なんだ。何か経験しとくのも良いんじゃねえのか?」
「そうだね。でも僕、あまりやりたい事が見つからないんだよね」
「そうか……
なら、何か考えておくってだけでもいいと思うぜ。何も考えてないよりましだろう」
「うん、ありがとう。園咲くん」
その後も二人は、他愛のない会話を交わしながら、時間を潰した。
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