04絡
彼女は訴えた。自分の生い立ちの悲惨さを。自分がいかに不幸かを。
しかし彼女の言葉が誰かに届くことは無かった。
此処には、彼女以外何も無かったからだ。
孤独は人を殺す。でも彼女は死ななかった。
彼女にとっては訴えることが生き甲斐だったからだ。彼女は訴えることでだけ生きていくことができた。
そんな彼女のもとにとある人物が現れた。彼は彼女の訴えを一通り飲み込み反芻して、全てを受け入れ同情した後帰っていった。
その日、彼女は死に、世界から言葉がなくなった。
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