第19話 信じられる?
全文読み終えて前を見ると、鍵野さんは、もうすでに読み終えて、何やら考えている様子だった。
「信じられる?」
「信じられない」
鍵野さんは断言した。
「死ぬかもしれないっていうゲームに、そんな好きこのんで4回も参加する? 」
確かにそれは僕も引っかかるところではあった。
「復讐したいって気持ちはわからないでもないけど、それだって命あってのことでしょう?ヘタに動くなっていうのも、他の人に先を越されたくないからかもしれない」
「そうだね。それに、復讐したいって言っても、その対象が誰なのかは書いてなかったし。まだハッキリしない部分が多すぎるか」
しかし、オオイシタツルが現時点で僕たちより多くの情報を持っていることは確かだ。本当だろうが嘘だろうが、それにすがるしかない。とりあえずは最後に書いてあった予言が当たるかどうかだ。
鍵野さんが信じられないと言っていたために言わなかったが、僕はこの内容に希望を感じてもいた。
何人でも助かる。とハッキリ書かれていた。嘘だと言われればそれまでだが、本来のルールでは勝利が絶望的な僕にとって、裏ルールのようなものは、輝いて見えてしまう。
そのとき、コピー機が突然唸りだした。
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