大学生活かくあるべし

@clutch

第1話 序章

私の大学生活は、はっきり言ってしまえばただひたすらに疲弊していたと言わざるをえないものであった。

なにをそんなに疲弊することがあったのかと問われると、私としては「あれのせいだ。あれのせいで私の大学生活はめちゃくちゃになった」と言いたいものが一つあるにはあるのであるが、所詮は当時疲労困憊して正常な精神状態ではなかった私の視点がそう捉えていただけであり実際の疲弊の原因はもっと別のところにあったかもしれない。真っ暗闇のなかではなんでもお化けに見えるように、疲労困憊の精神状態の中ではなんでも諸悪の根源に見えてしまうものである。それが人間というものなのである。


これからお伝えする話を読んだ皆さんがここから何を感じ、結局何が悪かったのかをぜひとも教えてほしいものである。一体私に見えていたのははたして正真正銘のお化けだったのかそれとも風で揺れる枯れ尾花だったのか、はたまたもっと得体のしれない何かだったのか…

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