Before First Day 研修開始 一日目 05
研修室に、2つのデバイスがある。
首に装着するタイプと、ゴーグルタイプの二つか。
市販の頭に被るタイプより洗練されて小さくなってるなぁ、最新の奴だな。
それと、初めて見る奴、首に装着するタイプは18個と人数に足りてないぞ?
「それでは、各々のデバイスについて説明を始めます。 適時質問時間を設けますので、質問ある方にはその時にまとめてお受けします」
首に装着するのって、あれか? 脳に直接アクセスするってやつか? 小説にリアルが近づいてる。うんうん、ワクワクするなぁ。
「先に言っておきます。首に装着するタイプは、まだ医療や軍事使用が主の機密保持が必要なものです。 先に機密保持事項の用紙に記入して頂いたのがこれに当たります」
室内がざわめく。 「これって、まだ市販が先のものですよね」誰かが質問した。
研修員さんは、極めて冷静に「そうです。 一般人に使用を許可されたのは今回のVRゲームが初となります」
そりゃ、すごいわ。 室内のざわめきが大きくなる。
「お静かに願います」大きな声で、だが淡々とした調子で続ける。
「その分、まだリスクが高く、適応者を選ばざるを得ないのが実情です」
どういう事よ。つい、声が出た。「それって、誰が着けるか決めてあるって事ですよね?」
「あなた方のIDカードにその情報が出ております。 確認して下さい」
皆、一斉に自分のカードを見る。 おお? 首タイプのアイコンが出てるな、俺。
「今回、市販タイプのデバイスは全員で講習受けてもらいますので、人数分揃えています。 首タイプの方は、別途時間を設けて、この後実技に入ります」
ええ? はやっ、早すぎるやん。
「首タイプの方は、実技の対応と反応を見て、最終的にゴーグルタイプの方を選ぶかこちらで決めて行きます。 ご了承下さい」
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