おぼろげであっても、記憶を持ったまま繰り返される転生って辛いだろうなと思いますし、文章も巧みなので、主人公の葛藤の中にすんなり入り込むことが出来ました。言葉や表現も丁寧に選択され、静謐に流れていく美しい文章だと思います。話も今後、重みを増していくように思われますが、『彼』の願いも垣間見えてきて、それがどのように変化していくのかも、楽しみだと思いました。