第14問目 チャリ大移動と腹減りの飯
チャリに乗ったは良いがどう行けば良いのか解らないな
携帯はバッテリーの不安も有るからなるべく使わずナコに聞こう
「道順ナビしてくれないか?ナコ」
「はい~よそ見運転は危険ですからハンドルに座って指でナビします~」
ちょこんとハンドル中央部に座って指でナビしてくれる
カーナビより良いかも知れないな
因みに俺は運転免許は有るが車は持ってない
職場だろうが買い物だろうがチャリと電車で事足りるからだ
暫くチャリで走って
「後どの位の時間がかかるんだ?」
「ん~順調に行って2時間半位ですかね~」
中々気の長い話だな
まぁ行くと言い出したのは俺だし文句は言わない
然し問題は飯だな
今日は何を食おうか
昨日はステーキ腹一杯食べたし今日は肉じゃないのが良い
「この道の途中に何か良い店ないかナビしてくれないか」
「良いですよ~どんなお店が良いですか~?」
「焼魚定食とかとろろ定食の有る店を・・・チャレンジメニューは無しで」
「解りました~・・・ん~目的地の道なりだと40分位の所に有りますね~」
おっ昼に丁度良いな
気持ちが少し楽になる
ナコと話しながら行けばすぐだろう
「ナコにまだまだ聞きたい事が有るんだけど」
「構いませんよ~」
「何故ヘル=パーは俺の左手を治してくれたんだ?」
「ヘル=パーの本意は解りませんがきっと彼女なりの優しさだと思うんです~」
「彼女!?ボクって言ってたけどあいつ女だったのか?」
「彼女も女性型自立思考管理プログラムですよ~ボクっ子なんです~」
このAIを考えた奴も偏った趣味してるな
「管理なのに死神ってどうしてなんだ?」
「私は生を管理し彼女は死を管理する為のプログラムなんです~」
ふむ・・・夢の中の世界だからバランス調整が難しいんだろうな
ゲームとして成り立たせる為にゲームオーバーを作らなくてはならないと
よく考えられてるなぁ
話をしながらチャリをこいでると腹が減ってきた
そんな事を思った矢先
「御影さん~この先の道の左側に店が有るはずです~」
「おっ意外と早かったな」
小ぢんまりした定食屋が其処に有った
早速入ってみるか
「いらっしゃいませ~」
店のおばちゃんが迎えてくれた
すぐに席に案内してくれてお茶が出て来る
良い感じの店だな
「今日のおすすめはとろろ定食と煮魚定食です」
おばちゃんがそう言ったら頭の中に選択肢が!
1:とろろ定食
2:煮魚定食
このタイミングで選択肢かよ!?
しかも意味が解らない選択だな!
この店にはテーブルに灰皿が有るという事は喫煙OKの合図
長時間吸ってなかったし一服しよう
ふぅ
「なぁナコ・・・ナコがヒント出せる様になってから漠然とし過ぎじゃないか?」
「確かに難易度は上がってますね~今回はヒントの出し様が無いです~」
考えよう
俺は要望として焼魚定食かとろろ定食を提案した
然し実際にはとろろ定食は有るが焼魚定食じゃなく煮魚定食
此処が最大のポイントだろう
食いたいものを食うそれで死ぬなら仕方無いと思える
俺は自分を曲げない!
「1のとろろ定食を頼むよ」
「とろろ一丁~」
おばちゃんが奥に声を掛けるとナコが
「御影さん~何故とろろにしたんですか~?」
「ただ食いたかっただけさ・・・自分の信念を曲げて死んだら嫌なだけだよ」
「凄い自信ですね~」
暫くしてとろろ定食が来る
「お待たせしました」
「来た来た・・・頂きます」
腹が減ってるので躊躇いも無く食べる
うん・・・美味い!
食べ終わって
「ご馳走様でした」
「ん~正解です~よく解りましたね~」
「そうか・・・今回はただ食いたいものをチョイスしただけだから怖かったよ」
「シンプルな理由ですね~」
「因みに煮魚定食頼んでたらどうなった?」
「え~っと魚の骨が喉に引っかかってそれを取ろうとご飯飲んで窒息死ですね~」
「怖いな・・・お勘定お願いします」
「はいありがとうございました」
腹も満ちたし問題もクリア
さて次も頑張りますか!
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