第5問目 ヘルプさんと本当の助け

「本当に御影さんは凄いですね~」

「別に凄くはないさ・・・死に物狂いだけだよ」

正直選択肢が怖い

でもビビってるだけじゃただ死ぬだけ

だったら立ち向かってやろう

それだけの話だ


喉も潤ったし外に出たと言ってもほんの3分程度なので色々この先の事を

考えておきたいので話をしながら散歩する事にした

「ところでナコ聞きたい事が有るんだけど」

「はい!何でしょう~」

「ナコ以外のナビって有るの?」

「あ~もしかして私の事が気に入らないとかですか~?」

ちょっと悲しそうだ

「いやこのゲームでの協力者って意味での話だよ」

「え~そう言う意味では私以外居ないと思われます~」

やはりか

想像してた通りだ

「それじゃ別の質問」

「どうぞ~」

とその時!

「チッチッチ!協力者が居ない?ちゃんと此処にボクが居るさ~!」

突然空飛ぶ小人が現れた!

「ボクの名前はヘルプさんだよ!」

「うぉっ!突然過ぎるぞ!」

「君が願ったから出て来たんだよ?ボクはナコよりしっかりとしてるからね!」

ナコは黙ってる

「代わりに君の質問に答えてあげようじゃないか!」

無駄に爽やかだな

じゃあ質問してみるか

「ならこのゲームの発売日と死んだプレイヤー総数と救済機能が無いのかを」

「OK!1つずつ答えようじゃないか!先ず発売日だけどこれ試作品なんだよね」

「試作品・・・だからプレミアが付いてたんだな・・・」

「そうだよ!だから発売されてないから発売日なんて無いんだよ」

テストプレイ段階での死亡とかも関係してるんだろうな

「そして死んだプレイヤー総数は821人だよ!誰もクリアしてないからね!」

そんなに死んでいるのか・・・何かしらで裏で大儲けしてるんだろうな

実際俺も大枚叩いて買ったしなぁ

「それで最後の救済機能だけど・・・実は有るんだなぁ!受けるかい?」

「マジか!?じゃ」

と思った所で頭にいつものが来た!?


救済措置を受けますか?

1:受ける

2:受けない


こんなの受ける1択じゃ・・・と思った時ふと嫌な予感がした

落ち着いて考えよう


まずはタバコを一服・・・ふぅ

携帯灰皿に灰を落としながら考える

コーヒーも忘れずに飲んどこう


・・・頭が回りだしたぞ


何故こんなのが有るのにナコは最初から言わなかったのか

そしてコイツが出て来てから一言たりともナコは喋っていない

その上こんな選択肢が頭に浮かび上がってくるのか

となると


つまりこれは最初から仕組まれた選択肢だ!

ナコは言っていた選択肢にはヒントは出せないと

だから黙っていたんだ

「答えは2だ!俺は受けない!」

と言った瞬間ナコが笑顔になり

「・・・おめでとうございます!正解です!良く誘惑に負けませんでしたね~!」

「本当の助けになったのはナコの言葉だからね!ありがとう!」

と言ってると

「・・・やれやれ折角楽にしてあげようと『死』と言う救済しようと思ったのに」

「残念だったな!甘いのはデザートだけで十分だ!」

「それじゃ正解したからボクから細やかなるプレゼントをあげるよ」

「要らない」

「次から選択肢全てリミット30秒に設定しておいたから!過ぎた瞬間即死亡だ!」

「やめろ」

「文句はこのゲームの開発者に言ってね!ボクは消えるとするよ!またね!」

勝手な事をのたまいヘルプは勝手に消えてった


「・・・アイツは何だったんだ?今なら喋れるだろ?教えてくれよナコ」

「・・・アレの本名は『ヘル=パー』です・・・このゲームで言う死神です~」

「・・・最悪な奴に『また』って言われたな・・・」

「多分また近い内に現れると思います~」

気が滅入るがこのゲームのシステム上必要なキャラなんだろうな

それでも5問目クリアだ!


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