第5話
今日は雀部を含めて三人の密売人を潰した。そして、三人とも五十海の居場所を知らなかった。
みんな末端の密売人で【白花の誉】との繋がりすら薄かった。
リストには五十海を含めて百人の密売人の情報が載っている。ひとまず三人を潰したことで、残り九十七人となった。
これが少ないのか多いのか、俺にはわからない。でもやはり道は長いと感じる辺り、この数は多いのだろう。
隔離施設の自室へ戻る。ベッドしかない質素な部屋。
俺はそのベッドに寝転がる。
疲れた。
《デウス》依存症の所為で身体は極端に怠い。にもかかわらず、俺はそんな身体を押して戦った。疲れないわけがない。そして、これは明日も続く。明日なれば今日以上の疲れが俺を襲うのだろう。そう思うと気分が落ちる。だけど、しないといけない。ブタ箱はきっとここより酷い所だろう。そんな所にぶち込まれるのは嫌だから、俺は頑張るしかない。
疲労は苦しみとなり、俺は頭を抱えて呻く。獣のように呻き、唸り、そして苦しむ。
苦しくて狂いそうになるけれど、今日は狂う前に眠気が襲って、俺は寝た。
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