32.

 「あの、今日はありがとうございました。なかなこっち方面ってこないので新鮮でした」

 「私も楽しかったです。いろいろと買うこともできたし」


 あれからいろんなお店を廻ってたくさんのものを買った

 前々から欲しいと思っていた髪飾りも買ったし、可愛い服も買えたし大満足だ


 この服はあかりさんに選んでもらったんだが流石のセンスだ

 いつもはあまり目立たない暗めの服を着ているけどたまにはこういうのもいい


 服そのものはシンプルで中学生の私でも変えるような値段なのに他の服と組み合わせることでものすごく可愛く感じられる

 また今度あかりさんにコーディネートしてもらう機会があったらしてもらおう

 今回は見送ったけどあかりさんに進めてもらった帽子も可愛いしまた全身コーディネートしてもらいたい!!


 「二人が楽んでくれたなら良かったよ。そろそろ暗くなってきてることだしそろそろ帰るか」

 「そうね。二人とも駅まで送っていくよ」

 「大丈夫です。駅の場所も分かりますしすぐ近くですから」

 「そっか。じゃあ二人とも、またね。またこっち方面に来るときは連絡入れてね」

 「はい。またお邪魔させてもらいます」

 「俺の家は集会所とかじゃないんだけどな…………今日みたいに気づいたら部屋に、とかは止めてくれよ」

 「それはすみませんってば。まさか白崎さんの家だなんて思わなかったんですよ」


 ちょっとした冗談をはさんで私たちは駅へと向かう

 白崎さんとあかりさんは私たちを見送ってくれたあと、二人で家へと帰り始めた

 ………………


 「…………あの二人って、付き合ってるのかな」

 「確かに従兄弟にしては仲良すぎるような気がするかも……」

 「でしょ!!しかも従兄妹っていうのが余計にそそるよね!!」

 「えっなんで?恋人とかの方がいいんじゃないの?」

 「分かってない!分かってないよ海音ちゃん!!従兄妹ってことは結婚しても法律的には問題なくて、一番身近にいる存在だよ!!兄妹っていうのもいいけど私は従兄弟って関係の方が」

 「あーー、はいはい。恋愛もの好きなのはいいけど現実と入り混ぜないようにねーー」


 なんで分かってくれないかな、従兄妹愛の良さ

 みんな私に恋愛しろ、恋愛しろって言うけど私は恋愛するより見るほうが好きだな

 私が恋愛するのはもっと先になると思うな


 また白崎さんたちに会いたいな

 もちろん、観察対象として


 それに白崎さんなら怖くないし、ちょっとずつ慣らしていきたい

 白崎さんもなんでも協力してくれるって言ってたし手伝ってもらおっと

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