人は無知ゆえに未知を既知にしようとする。 その好奇心と冒険心があったからこそ、今日までの進歩を人類は行ってきたのだが。 故に、触れてはならない、行ってはならない禁忌に、触れてしまう。
非常に簡潔にまとめられたストーリーの中に、歴史的な事実を織り交ぜ、物語に説得力を感じました。 特に題名にもなっているオセロに関して、最近では将棋電王戦のような、プロ棋士がコンピュータと将棋で争う大会がありました。人間の数万、数億倍という処理速度をもつコンピュータに、腕組をし汗を滴らせ苦悩する棋士の姿に感銘を受けました。 その機会を設けた前会長曰く、負けるに勝つにしろ、プロの棋士が苦難して立ち向かう姿を見て欲しいと。 未知と人智の戦いの、一つの結果として読んでみるのも良いかもしれません。